
スペインのサッカー、ラ・リーガEAスポーツ(1部)のバレンシアCFは、建設中の新スタジアム『ノウ・メスタージャ』のホスピタリティエリアの収益性最大化を見据え、ホスピタリティサービス事業者にレジェンズ(Legends)社を選定した。
2025年5月6日、クラブは過去12か月にわたるコンサルティング選定プロセスを経て、新スタジアム初となる主要契約をレジェンズと締結した。新スタジアムのオープンは、2027年夏を目指している。
ノウ・メスタージャの建設プロジェクトは2009年2月以降中断されていたが、2025年1月10日、クラブを含む主要関係組織3者による最終合意が交わされ、正式に工事が再開された。
同日に発表された計画によると、新スタジアムの収容人数は7万44人となり、下層スタンドに2万1,512席、中層スタンドに1万6,721席、上層スタンドに3万1,811席が設けられる。
また、総収容人数の約9%を占める6,500席以上のホスピタリティ席の設置も予定されており、シーンに合わせて選べる種類豊富なボックス席やグランドスタンド席を提供する9つの異なるホスピタリティプログラムが用意される。



これらのプログラムは、クラブとレジェンズが実施したグループインタビューで、ファンから直接もらったフィードバックをもとに開発された。レジェンズとバレンシアCFは今後、個室ボックス席、特別サービス付きの共用ラウンジ、トンネル付近のVIP向け観戦エリアやプライベートテラス、そしてプレミアムシートなどを含む、独自のホスピタリティサービスを段階的に展開していく計画で、2025年末までの販売開始を予定している。
シーズンチケット保持者やVIP顧客といったプレミアムサービスの利用者には、このプログラムを優先的に購入する権利があり、座席の早期確保が可能だが、最終的にプログラムは誰でも購入することができるようになる。
2025年後半には、バレンシアCFのファンにさまざまな体験を提供する『エクスペリエンスセンター』が開設される予定で、この施設には、販売、マーケティング、CRM分野に長けた15名以上メンバーからなる専門チームがレジェンズから配置される。
レジェンズは、イングランドのプレミアリーグ(1部)のアストン・ヴィラFCの本拠地『ヴィラ・パーク』の改修プロジェクトにおいても、ホスピタリティサービス事業者に任命された。同社は同じく、レアル・マドリードCF、FCバルセロナ、アーセナルFC、リヴァプールFC、マンチェスター・シティFC、マンチェスター・ユナイテッドFCなどともパートナーシップを結んでいる。
2025年4月、技術系コンサルティング会社であるビエルカ・インヘニエロス(Vielca Ingenerios)社は、スタジアム建設費が当初計画より17%増額することを発表した。同社の報告によると、事業費は2億9,189万ユーロ(約502億円)から3億4,146万ユーロ(約587億円)に増加すると見込まれている。

※金額はすべて2025年8月下旬で換算
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元記事 - Legends to deliver premium experiences for Nou Mestalla
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