バレンシアのノウ・メスタージャ建設事業、監査報告書が予算オーバーを指摘
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ノウ・メスタージャの鳥瞰イメージ
ノウ・メスタージャの鳥瞰イメージ (画像:Valencia CF)

スペインのサッカー、ラリーガEAスポーツ(1部)のバレンシアCFの新本拠地『ノウ・メスタージャ』建設事業について、エンジニアリング会社のビエルカ・インジェネリオス(Vielca Ingenerios)社は、実際の総工費が予算を17%オーバーすると指摘した。

同社が作成した監査報告書によると、すでに建設された部分を含むスタジアム総工費は、当初予定の2億9,189万ユーロ(約477億円)から3億4,146万ユーロ(約558億円)に上昇する見込みであり、規定された基準、採用された建設ソリューション、最新設備の導入により、ハイクオリティな施設としての条件を満たしているという。

新スタジアムは、1923年に建設された現行のメスタージャ・スタジアム(収容人数4万9,430人)に代わるもので、建設には、元々のノウ・メスタージャ建設合弁プロジェクトにも参加していたFCCコンストルクシオン(FCC Construcción, 以下「FCC」)社が指名された。

同社は過去に、アトレティコ・マドリードの本拠地『リヤド・エア・メトロポリターノ』の建設や、RCDエスパニョールの本拠地『RCDEスタジアム』、レアル・マドリードの『エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ』の改修を手掛けている。

2025年4月15日、バレンシア州政府の代表らはスタジアムの建設現場を訪れ、FCCが進めている工事の進捗状況を視察した。当時FCCは、屋根工事の契約締結を前に、内装の工事を進めているところだった。

バレンシア州政府のアントニオ・ガルバン州務長官は以下のように述べた。

「第一印象はとても感動的なものでした。新スタジアムの技術面および品質面のスペックを知ることができ、クラブと建設会社の間で既に進められているこの建設計画を直に理解することができました。2027年にこのスタジアムでトップレベルの試合を観戦できることが、とても楽しみです」

また、同氏は、2008年5月に現場で起きた、足場の崩落による4人の建設作業員の死亡事故を受けて、以下のように言及している。

「この複雑な技術的側面をもつ大規模事業の労働リスク防止に関しては、GVA(バレンシア自治政府)とINVASSAT(バレンシア労働安全衛生研究所)による完全な協力体制が敷かれており、クラブと建設会社は、リスク予防に関するあらゆる課題を解決するために全面的に支援を受けることができます。

バレンシアCFの本拠地スタジアムとその周辺地域は、我々の街とコミュニティにとってシンボルな存在であり、州政府としては、これからもこのプロジェクトを全面的にサポートしていきます」

新スタジアムのベースとなるコンクリート構造は2007年8月から2009年2月の間に建設されたが、その後、財政難により工事は中断された。

2022年6月になって収容人数7万44人のノウ・メスタージャ建設再開の発表があり、2025年1月、長らく停滞していた工事が再開された

クラブは2027年夏の完成を目指している。

※金額はすべて2025年5月上旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Audit claims Valencia's Nou Mestalla project will exceed budget

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