イングランドのサッカー、ナショナルリーグ(5部)のサウスエンド・ユナイテッドFCは、新スタジアム建設計画の改訂案を正式にサウスエンド=オン=シー市議会に提出した。
市議会は2022年2月、建設計画を最終承認し、サウスエンド・ユナイテッドに正式に計画推進を決定するよう促したことを受け、6月にはクラブが計画の一部変更の意思を明らかにしていた。
改訂案では、新スタジアムの収容人数が当初の22,000人から16,226人に縮小されたほか、ホテルを併設する案は削除された。
計画は、クラブの現在の練習場がある市内のフォセッツ・ファーム地区に新スタジアムを建設するプロジェクトで、スポンサーやパートナー企業用のボックス席やオフィス、社交ダンス場、クラブオフィス、店舗、カフェ/レストラン、売店といった付帯施設が整備される。
また、提出された計画書では224戸の住宅マンションで構成される北スタンド、ファンプラザの72戸の住宅マンション、地上階のスポーツおよび市民利用の施設、フォセッツ通りの93戸の住宅マンション、2棟のサッカードームなどの整備についても言及している。
サウスエンド・ユナイテッドFCのロン・マーティン会長は、今回提出された計画の改訂案について、地元紙のEchoに次のように話した。
「今回、クラブが市議会に提出した建築開発許可申請は、2022年暫定申請のかたちで提出したものと同一の内容になっています。
我々のプロジェクトとは無関係の暫定申請に対する最高裁判所の判決内容を精査し、市議会と協議した結果、新たに改訂案として再提出することが望ましいという判断で合意しました。
ですので、スタジアムと住宅マンションに関する申請部分は、2022年のものと全く同じ内容になります」
25年間にわたってサウスエンド・ユナイテッドFCを所有してきたマーティン会長は2023年3月17日、同クラブを売却する手続きが開始したことを明らかにした。クラブはこれに先立ち、歳入関税庁(HM Revenue & Customs)に140万ポンド(約2億2,570万円)を支払い、解散手続の申立てを回避したばかりだった。
新スタジアム建設計画の改訂案が申請されたことについて、公衆保安を担当するマーティン・テリー市議(無所属)は、次のように話した。
「市議会にとっての最優先事項は、本市にフットボールリーグ(EFL=1~4部)所属のサッカークラブが存続することですので、クラブと共に新スタジアム建設計画を進めて成長していきたいと考えております。
ただし、私も含むファンやサポーターにとっては、建築開発許可の手続きが進む中でも、フォセッツ・ファームに新スタジアムが建つまでは、(現在の本拠地の)ルーツ・ホールの現状維持が不可欠です。」
2020-21年シーズンにEFLリーグ2(4部)から降格したサウスエンド・ユナイテッドは1955年の開場以来、収容人数12,392人のルーツ・ホールを本拠地としているが、同スタジアムは住宅街に囲まれているため、改修による拡張は選択肢にないのが実情だ。
クラブは2022年6月、ビジネスおよびエンターテインメント空間で構成される南スタンドおよび東西スタンドが完成した状態で、2024-25年シーズンの開幕を迎えることを当初目標として発表していた。
サウスエンド・ユナイテッドの新スタジアム建設計画の始動は、EFLリーグ1(3部)に所属していた同クラブが、収容人数22,000人の新スタジアムの建築開発許可申請を市議会に提出した2017年7月に遡り、これまでに数々の計画変更を経て今日に至る。
※金額はすべて2023年3月下旬で換算
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元記事 - Southend United submits fresh stadium plans
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