バーミンガム・シティFC、建設予定の新スタジアムのイメージ画像を公開
バーミンガム・シティFC、建設予定の新スタジアムのイメージ画像を公開

バーミンガム・シティFC、建設予定の新スタジアムのイメージ画像を公開

  • twitter
  • facebook
  • bookmark
  • push
  • line
  • twitter
  • facebooks
  • bookup
  • push7
バーミンガム・シティFCの新スタジアムの外観イメージ
バーミンガム・シティFCの新スタジアムの外観イメージ (画像:Birmingham City FC)

イングランドのサッカー、EFLチャンピオンシップ(2部)のバーミンガム・シティFCは2025年11月20日、建設を計画している収容人数6万2,000人の新スタジアムのイメージ画像を公開した。バーミンガム市のレンガ造りの歴史を象徴する12本の煙突型タワーが大きな特徴だ。

『バーミンガム・シティ・パワーハウス』と呼ばれている同スタジアムは、バーミンガム市東部の中心地で計画されているプロジェクト『スポーツ・クォーター』の中心施設となる予定で、このプロジェクトには高性能トレーニング施設の他、商業施設、住居、交流スペースなどを含む、複合都市開発の構想も含まれている。

バーミンガム・シティFCは、スポーツ・クォーター整備計画の申請を2026年に提出することを目指し、オーナー企業であるナイトヘッド・キャピタル・マネジメント(Knighthead Capital Management)社(以下、「ナイトヘッド」)とともに、地域住民、ファン、政治関係者、都市計画担当者との意見交換・協議を開始した。

屋根とピッチが可動式になっているこのスタジアムは、さまざまなスポーツやエンターテインメントイベントを開催できるよう設計されており、2030-31シーズンの開幕に間に合う形で完成することが期待されている。

2025年10月、クラブは新スタジアムの設計にヘザーウィック・スタジオ(Heatherwick Studio)社とマニカ・アーキテクチャー(Heatherwick Studio and Manica Architecture)社を選定したが、このたびのイメージ画像の公開はそれを受けたものだった。また両社によるビジョン実現に、クラブの長年のファンとして知られ、著名な脚本家・映画監督・プロデューサーである、スティーヴン・ナイト氏が協力することも発表された。

このスタジアムは、ボウル状に配置したスタンドを可能な限り傾斜させることによって、客席をピッチに最大限近づけ、「360度ファンの壁」を形成するように設計されている。

新スタジアムの客席ボウルのイメージ
新スタジアムの客席ボウルのイメージ (画像:Birmingham City FC)
新スタジアムの外観イメージ
新スタジアムの外観イメージ (画像:Birmingham City FC)
新スタジアムの内部のイメージ
新スタジアムの内部のイメージ (画像:Birmingham City FC)

12本の煙突型のタワーは、かつてスタジアムの建設地にあったレンガ造りの工場を彷彿させ、屋根の構造的な支えとなるだけでなく、エレベーターや階段を内蔵し、さらに換気の役割も果たすよう設計されている。またそのうちの1本には、バーミンガム市内で最も高い位置にあるバーへのエレベーターが設置され、街全体を一望できる予定である。

周辺一帯にはマーケット、カフェ、レストラン、遊び場、交流スペースなどが設けられ、一年中楽しめる場所として設計されている。

2025年11月20日、クラブ創設150周年の祝賀に合わせたイベントが市内のディグベス・ロック・フィルム・スタジオズで行われ、最初の完成イメージ画像が公開された。

バーミンガム・シティFCは、1906年にスタジアムをオープンして以来、セント・アンドリュース(現在の名称はセント・アンドリュース@ナイトヘッド・パーク)を本拠地としてきた。

2024年4月、ナイトヘッドは、セント・アンドリュースから1.6㎞未満の場所に位置するボーズリー・パーク地区で約4,050m2の土地を取得し、そこに世界水準のスタジアムを含む新たな『スポーツ・クォーター地区』を生み出す構想を描いていることを明かしていた。

ナイトヘッド・キャピタル・マネジメント社の共同CEOで、バーミンガム・シティFC会長でもあるトム・ワグナー氏は次のように述べた。

「これはバーミンガム・シティFCにとって大きな節目であり、最高レベルで戦うという我々の野望を反映した新たな拠点を創り出す作業であるといえます。この象徴的なデザインは、バーミンガム市およびウェスト・ミッドランズ地方に対する我々の強い決意の表れであり、この地域が発展を続けている証でもあります。

このスタジアムは、ウェスト・ミッドランズ地方の誇る産業、独創性、そして発展という伝統を体現しており、このような資質が、ピッチ内外における成功の新時代を創り、長い間機会に恵まれなかった地域コミュニティにも繁栄をもたらすと私は信じています」

新スタジアムの外観イメージ
新スタジアムの外観イメージ (画像:Birmingham City FC)
新スタジアムの客席ボウルのイメージ
新スタジアムの客席ボウルのイメージ (画像:Birmingham City FC)
新スタジアムの外観イメージ
新スタジアムの外観イメージ (画像:Birmingham City FC)

また、ヘザーウィック・スタジオのトーマス・ヘザーウィック創業者兼設計ダイレクターは、次のように述べた。

「往々にしてスタジアムというのは、どこにでも着陸できる宇宙船のように感じられ、周囲の地域を無機質なものにしてしまいますが、今回のスタジアムは、バーミンガムそのものともいえる、レンガ造りや何千ものビジネス、そして街の要である職人の技から生まれています。

それに、ここは地域社会に開かれた、温かさに満ちた場所でもあります。このスタジアムは、遊ぶ、集う、そして日常生活を送るといった、人々の生活と地続きの、真に活気に満ちた場所となることでしょう。私たちが目指すのは、この街の精神や伝統を深く理解し、バーミンガムに還元することです」

また、マニカ・アーキテクチャーのデイビッド・マニカ社長兼オーナーは次のように述べた。

「バーミンガムは、たくましく情熱的な街であり、だからこそ、この新スタジアムの設計には、人々のもつ粘り強さと情熱を体現することが必要でした。設計は意図的かつ綿密に行われており、情熱的なサポーターへの敬意を表していると同時に、未来のブルーノーズ(バーミンガム・シティFCサポーターの愛称)のための礎を築く意図もあります」

2025年6月、英国のレイチェル・リーブス財務相は、スポーツ・クォーターに不可欠となる地下鉄建設に政府資金を投入することを認めたが、その際クラブは、街中心部とスポーツ・クォーター地区を結ぶ未来のウェスト・コースト本線の構想を示す動画を公開していた。

2025年11月、ナイトヘッドは、子会社であるシェルビー・カンパニーズ・リミテッド(Shelby Companies Limited)社(以下、「シェルビー」)を通じて、ZOフューチャー・グループ(ZO Future Group=旧バーミンガム・スポーツ・ホールディングス)が保有していた残りの51%の株式を取得し、クラブの完全買収を完了した。

現在、シェルビーは、同クラブの株、96.64%を保有しており、男女両チームを100%所有している。同社は引き続き、クラブの運営全般の責任を単独で担うことになる。

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Birmingham City releases first images of 62,000-capacity stadium

SBN-LOGO-rgb.png

THE STADIUM HUBの更新お知らせはこちらをフォロー
Twitter:@THESTADIUMHUB
Facebook:THE STADIUM HUB

  • line
  • twitter
  • facebooks
  • bookup
  • push7