
オーストラリアのサッカー、Aリーグ(1部)のシドニーFCは、現在建て替え中の本拠地スタジアムのプレビューが可能なオーストラリア初となる拡張現実(AR)体験を立ち上げた。
市内のムーア・パークにあるシドニー・フットボール・スタジアム(旧アリアンツ・スタジアム)を本拠地としていたシドニーFCは、同スタジアムの建て替えに伴い、ニューサウスウェールズ州内の複数のスタジアムを流浪しながらホーム戦を開催してきたが、2022年下半期には生まれ変わった本拠地への帰還が見込まれている。
今回、シドニーFCのAR体験技術を提供したのは、シドニーに本社を置くAR/VRソリューション開発専門業者の7DX社。映像では、シドニーFCのエンブレムが新スタジアムの3Dアニメーションを生み出し、ユーザーが新スタジアムの内部をプレビューできるような仕掛けとなっている。
新スタジアムの内外の特徴や楽しみな機能、ムーア・パーク周辺の地図などを確認できるほか、シドニーFCの元主将であるアレックス・ブロスケ氏の案内によるバーチャルツアーも体験可能だ。
さらに、AR映像を大画面に投影すれば、ファンがピッチの中心に立つように拡大できるなど、幅広いARスタジアム体験を提供している。
シドニーFCのダニー・タウンゼント最高経営責任者(CEO)は、新スタジアムのAR体験について次のように話した。
「ARを使ったスタジアムの紹介は、完成後の新スタジアムがオープンした際に、クラブのファンやサポーター、クラブ会員の皆様にお届けする体験をいち早く楽しく先取りする方法です。
AR体験を通じて、スタジアム開場後のお気に入りの座席や新たに入会する会員ステータスを選んだり、シドニーFCのホーム戦に来場すればどのような楽しみがあるのかという事前体験を自宅の快適な環境でできてしまうのです。2022年10月にはムーア・パークに戻れるわけですが、AR体験があることで、新スタジアムが完成する前にファンやサポーターの皆様にとって一番良い選択肢を提示できるようになります」
また、7DXのジュリアン・ウォード最高経営責任者(CEO)は次のように話した。
「新スタジアムのAR体験は、創造性あふれるインパクトだけでなく、機能性によってファンの皆様に関心を持ってもらえるような仕掛けをバランス良く提供しています。アプリを必要としないWebARを駆使すると、多くのことができるようになるからです」
WebARはリンクを開くかQRコードをスキャンするだけで、スマホやタブレットといったモバイル端末にAR映像を投影できるブラウザ上で体験可能な新技術で、シドニーFCのファンやサポーターは3Dのスタジアムを回転、拡大したり、地図やホットスポットなどで役立つ情報を確認しながら、AR空間を自由に探索できる。
シドニー・フットボール・スタジアムは現在、8億2,800万豪ドル(約665億円)をかけて建て替え中で、10月の13人制リーグ式ラグビーのナショナル・ラグビーリーグの決勝の開催に間に合うか注視されている。
※換算額はすべて2022年1月28日時点のもの
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元記事 - Sydney FC claims Australian first with AR stadium experience

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