ボストン・レガシーが総工費40億円規模の練習場の建設を決定

ボストン・レガシーの練習場の鳥瞰イメージ (画像：Boston Legacy)

2026年から米国のナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(NWSL=1部)に参入するボストン・レガシーFC(以下、「レガシー」)は、総工費2,700万米ドル(約40億円)の練習場の建設計画を発表した。

この練習場は民間出資で建設され、レガシーがNWSLに初参戦する2026年シーズンに先立ちオープンする予定だ。

同施設内には、メディカルルーム、トレーニングルーム、ミーティングルーム、そしてオフィスを備えた広さ約2,800m²のトレーニング施設が併設され、さらに天然芝フィールド2面と凍結防止用のヒーター付き人工芝フィールド1面を含む合計6面のフィールドが整備される。

その他、一年中あらゆる気象条件でも練習できるエアドームや、外部団体も利用できる照明付きのフィールドがあるのもこの施設の大きな特徴だ。

レガシーは、ブロックトン市と提携してこの施設の建設に取り組んでいるが、その他のパートナーとして、不動産ディベロッパーのエイブル・カンパニー(Able Company)社、建築事務所のスタジオ・トロイカ(Studio Troika)社、そして建設業者のキャラハン(Callahan)社も名を連ねる。

ボストン・レガシーの練習場のイメージ (画像：Boston Legacy)

ボストン・レガシーFCのジェニファー・エプスタイン最高執行責任者(COO)は次のように述べた。

「クラブが最高レベルの戦いをするためには、パフォーマンスのあらゆる側面を高める環境が必要であり、このたびの練習場の新設は、日夜選手をサポートしていく上で大きな前進といえるでしょう。私たちは、『野心的であること』、『プロフェッショナルであること』、そして『持続すること』が、リーグの未来を決定付ける要素だと信じて長期的に取り組んでいますが、この施設はまさにそれを体現しています。ブロックトン市とのパートナーシップのもと、この建設計画を実現できることを誇りに思います」

2023年9月、クラブをNWSLに参入させるためのライセンスを獲得したレガシーのオーナーグループは、本拠地の候補地として1949年に開業したホワイト・スタジアムを提案したが、同スタジアムは建築基準を満たしていなかったため、改修が決定した。

改修工事は、2025年1月から既に始まっており、完了後には収容人数が現状の1万519人から約1万1,000人に増加する見込みだ。

当初、レガシーは、NWSLのデビューシーズンをホワイト・スタジアムで迎えようとしていたが、2025年5月、現在進行中の改修工事がシーズン開幕予定の2026年3月までに完了できないため、同クラブはNWSLのデビューシーズンをジレット・スタジアムで戦うことが明らかになった。

ジレット・スタジアムは、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツやメジャーリーグサッカー(1部)のニューイングランド・レボリューションの本拠地として使用されている。2026年は両チームの試合が行われる他、2026年FIFAワールドカップの開催会場として、準々決勝を含む7試合が行われる予定があるため、レガシーが同スタジアムで試合をするには日程調整の必要がある。

なお、デンバー市をホームタウンとするデンバー・サミットFCも2026年のNWSL新規参入を目指しており、同クラブのオーナーグループは、新しい常設スタジアムと仮設ホームスタジアムの両方を建設する計画を立てている。

1万2,000席の仮設スタジアムは、2026シーズンと2027シーズンにクラブの本拠地として使用されるが、2028年に1万4,500人収容の本拠地スタジアムがオープンした後は、収容人数を4,000人に縮小する予定だ。