ベルリンのオリンピアシュタディオンの屋根に太陽光発電パネルが設置されることが決まった。屋根の外周コンクリートリング部に1,614基の太陽光発電モジュールを設置し、ピーク時に606.25kWの発電を目指す。
オリンピアシュタディオンは、3人世帯の年間電力使用量205戸分相当となる年間61万5,000kWhの発電を目標としており、発電した電力をスタジアムの空調、冷却、照明システムで使用することで、施設で利用する電力のほぼすべてを自家発電でカバーしていく。
オリンピアシュタディオンは最終的にカーボンニュートラルなスタジアムを目指しており、新たな太陽光発電設置により、今後は年間225トンの二酸化炭素排出量を削減できる見込みだ。また、中期的には、中古バッテリーの再利用による蓄電システムの導入で、公共電力の供給に頼らずに自家発電のみの運営も達成可能だとしている。
今回設置される太陽光発電システムは、再生可能エネルギー事業者のポーラーシュテルン(Polarstern)社が62.5万ユーロ(約8,043万円)の投資事業として提供。システムに必要な発電モジュールの提供はソーラーワット(Solarwatt)社が、プロジェクト管理とシステム導入はKOCOエナジー(KOCO Energy)社がそれぞれ担当した。
ポーラーシュテルンのマネージング・ディレクター、フロリアン・ヘンレ氏は、オリンピアシュタディオンへのシステム納入について次のように話した。
「大規模イベントや大型スポーツ施設での太陽光発電による自家供給は、二酸化炭素排出量削減と象徴的な重要性の両面で、私たちの社会と環境の未来に大きく貢献するものです」
また、オリンピアシュタディオンのマネージング・ディレクター、ティモ・ロフヴェダー氏は次のように話した。 「屋根への太陽光発電システム設置により、当スタジアム全体をカーボンニュートラル化する我々の目標達成にまた一歩近づきます。幸いなことに、施設所有者のベルリン市も施設運営者の我々も新たな設備投資に資金を工面する必要がありません。資金調達と運営管理に関しては、今後10年間は安泰です」
オリンピアシュタディオンは、サッカーのブンデスリーガ(1部)のヘルタ・ベルリンが本拠地として使用しているほか、ドイツ代表の国際試合も開催されている。また、欧州サッカー連盟(UEFA)主催の2024年欧州選手権(UEFA Euro 2024)の開催会場にも選定されている。
換算額はすべて2022年1月28日時点のもの
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元記事 - Olympiastadion targets carbon-neutral status with solar energy system
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