アメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のクリーブランド・ブラウンズは、総工費3,500億円以上のドーム型新スタジアム建設計画を公表した。
ブラウンズは、現在本拠地としているクリーブランド・ブラウンズ・スタジアムの賃貸借契約が2028年に満了することに伴い、2017年以来、ドーム型新スタジアムを建設するか、現本拠地を改修するか、見通しを探ってきた。2024年8月1日、クリーブランド市のジャスティン・ビブ市長が、湖畔の広域開発の一環として11億ドル(約1,600億円)のクリーブランド・ブラウンズ・スタジアム改修プロジェクトに関する最新案を発表したことを受け、チームはドーム型新スタジアム建設計画についての更新情報を発表した。
ブラウンズ関係者によると、大規模な調査の結果、新たなドーム型スタジアムは、中心街にある現在の本拠地から約32km近く離れたブルックパークに建設するのが望ましいという。この場所は、主要道路や空港に近く、既存のインフラが充実しているため、地域のブラウンズファンの拠点として適している。ブラウンズは、広大な敷地が大規模な経済発展にも適しており、十分な駐車場も確保できるとしている。
また関係者によると、ブルックパークにおけるドーム型新スタジアム構想は、議員、ファン、企業や市民団体の代表者たちから圧倒的な支持を得ているという。今回の発表では、HKSアーキテクツ(HKS Architects)社によるドーム型スタジアムのデザインが公開された。
チームを所有、管理するハズラム・スポーツ・グループ(Haslam Sports Group)社およびクリーブランド・ブラウンズの最高執行責任者であるデヴィッド・ジェンキンス氏は、以下のように述べた。
「よりインパクトが大きい選択肢としては、24億ドル(約3,500億円)を投じて、最新型でダイナミックな世界レベルのドーム型スタジアムをブルックパークに建設することが挙げられます。もしこのような新スタジアムができれば、ファン体験は大幅に向上し、オハイオ州と我々の地域では、世界最大級のイベントに毎日参加できるようになります。
このドーム型スタジアムは、中西部の他のマーケットと同様に、この地域を大きく活性化させることでしょう」
ブラウンズ、官民連携を推進
チームによると、スタジアムの年間を通した活動により、体験型の店舗、居住空間、ホテル、その他ユニークな商品を含む大規模なライフスタイル&エンターテイメント地区が形成され、一年中観光客が訪れるようになる。これは地域に大きな財政効果をもたらすだろう。
ブラウンズは官民連携を構想しているが、チーム関係者は税金投入を否定したうえで、地元、郡、州の関係者と共に革新的な資金調達のスキーム作りに取り組んでいると述べた。このスキームでは、スタジアム建設計画による財政効果と、公共投資を支える民間の寄付を活用することで、相当のリターンが生み出せるという。
チームは、スタジアムの12億ドル(約1750億円)超えの民間投資案を"前代未聞"と説明し、一か所の民間スタジアムへの投資額としてはアメリカ史上最大になることを示唆した。
ジェンキンス氏はファンに向けて以下のように述べた。
「私たちはこれからの展開を非常に楽しみにしており、今後プロセスが進み最終的な決定が下された際に、多くの情報を皆さまと共有できることが待ち遠しくてなりません」
一方、ビブ市長は、2024年8月に説明した湖畔地区の再開発計画概要において、このプロジェクトは、クリーブランド・ブラウンズ・スタジアム改修の有無にかかわらず行なわれると述べた。市長の計画には、現スタジアムの改修のための資金である4億6,100万ドル(約670億円)が含まれている。
ビブ市長は以下のように述べた。
「私たちは今、湖畔地区再開発のための大胆なビジョンを実現しています。確かにブラウンズは何十年もの間、湖畔地区になくてはならない存在でしたが、我々にとっての最優先事項は、常に住民の皆様です。
ブラウンズがここでプレーすることは、この街のアイデンティティとコミュニティ精神にとって不可欠ではありますが、本件はブラウンズという枠を超えて、中心街とその近隣、郊外、そして地方にとって何がベストかを考えることが重要です」
※金額はすべて2024年8月下旬で換算
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元記事 - Cleveland Browns unveils plans for $2.4bn new stadium
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