ブラジルのサンパウロのエスタディオ・ド・パカエンブーを運営する共同事業体のアレグラ・パカエンブー(Allegra Pacaembu)は、現在改修中の同スタジアムの複合施設にエンターテインメント施設を整備する目的で、ユニバーサルミュージック系列ホテルチェーンのUMusicホテルズ(UMusic Hotels)とパートナーシップ契約を締結した。
UMusicホテルズは複合施設内のホテル施設と8,500人収容のコンサート施設の整備のために 1億レアル(約20.4億円)の設備投資を実施する。屋上レストランや最上階の食料品市場、美術館、イノベーションハブ、リハビリ施設も整備され、ホテルは市場の階下の2階分のフロアスペースに入居する。
パカエンブーの多目的施設化に向けた改修工事は2021年6月から始まっており、新たな複合施設は現在の南スタンド(通称『tobogã=トボガンぞり』)の位置に整備されるため、サンパウロ市とアレグラ・パカエンブーは改修事業の第一段階として南スタンド解体を許可した。
アレグラ・パカエンブーは2020年1月にエスタディオ・ド・パカエンブーの運営管理権を35年間の長期契約で獲得。同スタジアムの歴史に敬意を払いつつ、その潜在的な可能性を引き出すために、スタジアム全体の改修と復元を目指す。
エスタディオ・ド・パカエンブーは現在も不定期でサンパウロ州の4大ビッグクラブと言われるサンパウロFC、SCコリンチャンス・パウリスタ、SEパルメイラス、サントスFC のホーム試合を開催しているが、今回の改修を経てサッカー興行以外のイベント開催も可能になる。
スポーツニュースメディアのMaquina do Esporteによると、サンパウロ市の リカルド・ヌネス市長は、エスタディオ・ド・パカエンブーの改修について次のように話した。
「2023年11月、エスタディオ・ド・パカエンブーはビジネスや観光、娯楽の中心地としてリニューアルオープンします。サンパウロがビジネスの活性化で大きなリターンを生み出せる都市として認められてこそ、投資してくる企業が現れるというものです」
また、アレグラ・パカエンブーのダイレクターで、改修事業の主任設計師でもあるラファエル・デ・カルヴァーリョ氏は次のように話した。
「多目的スポーツ施設については、これまでにも多くの議論がなされてきましたが、私たちのコンセプトはまったく違うもので、パカエンブーはスタジアム以外にも大規模イベントや国際会議を開催できるコンベンションセンター、世界最大級のeスポーツ専用アリーナ、多種目のスポーツ専門学校、テニス会場、五輪基準の水泳会場など、それぞれの収容人数も1,500人から2万5,000人と大きく異なる複数のスポーツ施設が集中する複合施設なのです」
※金額はすべて2021年12月下旬で換算
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元記事 - Revamped Pacaembu to receive hotel and concert complex
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