アメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のアリゾナ・カーディナルスは、本拠地『ステートファーム・スタジアム』にNFL初となる観戦コテージ『カシータ(Casita=スペイン語でコテージ)』を設置すると発表した。
カシータは、ファン体験向上プランの一環として同スタジアム用に特別に設計された。カーディナルスは、カシータを「NFL観戦が可能なビーチフロント物件」と表現しており、ファンは南エンドゾーンからわずか数フィートの場所に座り、試合を目の前で観戦することができる。
カシータは20人の収容が可能な2階建て構造で、フロントポーチや屋上デッキなど複数の場所から観戦することができる。カシータ内部には大型テレビスクリーンがあり、ワンランク上の食事のオプションも用意されている。
また、このスタジアムには屋外のパティオのような雰囲気をもつ、約1,245m2の会員制スペース『カシータ・ガーデン・クラブ』も導入される。このクラブエリアはフィールドの南端、カシータの真後ろに位置し、南エンドゾーンの幅いっぱいに配置される。
カシータ・ガーデン・クラブはホームチームのロッカールームのすぐ近くにあり、選手たちがフィールドに向かう舞台裏を見ることができる。クラブは試合の3時間前にオープンし、試合終了後1時間まで利用が可能だ。
さらにカーディナルスは、フィールド南端の東西サイドラインに4人用と6人用のプライベート・フィールド・ボックス席を導入する。チームによると、これらのボックス席のゲストは、世界中のスタジアムで初となる大型で快適なレザーシート 『モナコ・ドリームシート』から試合を楽しむことができるという。
その他のアップグレードとしては、北のエンドゾーン近くに位置する『モーガン・アスレチック・クラブ』がある。カーディナルスによると、高級感漂う内装のラウンジと控えめな照明で1920年代のナイトクラブを彷彿とさせるという。約1,160m2の広さのモーガン・アスレチック・クラブでは、試合前3時間と試合後の1時間をここで過ごすことができる。
カーディナルスはまた、20ヤードライン付近のフィールド・スイート席、サイドラインとエンドゾーンに配置するフィールド・シート、そしてエンドゾーンにあるトンネルを抜けた先のトンネル・スイート席も追加する。これらのアップグレードは、ステートファーム・スタジアムを2006年のオープンから絶えず進化させていくという、長期的な取り組みの一部となる。
カーディナルスのジェレミー・ウォールズ最高執行責任者(COO)は次のように述べた。
「はっきり言いますが、このプロジェクトは、カーディナルスのオーナー兼社長であるマイケル・ビッドウィルの具体的なビジョンと指示の賜物です。
彼は、カーディナルスに所属するすべての社員に対し、フィールド内外における我々のビジネスの在り方について、改めて考え直してみるよう促しました。大胆かつアグレッシブに、そして、常に向上心と共に前進しながらビジネスを成長させることで組織力を高めるための様々な方法を模索すること。チームの一人ひとりがそれをちゃんと理解しているからこそ、そのようなビジョンと方向性によって今回のプロジェクトは育まれてきました」。
さらにウォールズ氏は以下のように述べた。
「スポーツビジネスの世界では、気を抜けばいとも簡単に、そしてあっという間にライバルたちに置いていかれてしまいます。しかし、マイケルはスタジアムそのものだけでなく、ファンが試合を楽しむために重要な周辺エリアを近代的に改善、強化、アップグレードすることに対しても、コンスタントに投資し続けることにこだわってきました。
2020年以降だけでも、私たちはロフトとクラブエリアを改装してアップグレードしました。さらにグレート・ローン(芝生広場)の片側にはNFLスタジアム初となるスポーツ・ギャンブル施設『BetMGM』を、もう片側には『ヘリテージ・アット・スポーツマンズパーク(Heritage At Sportsman's Park)』をオープンしています。これらは、ステートファーム・スタジアムのファン体験をリーグのトップレベルに維持するための重要な取り組みであり、マイケルはその功績においても称賛に値するといえるでしょう」
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元記事 - Cardinals to introduce custom-built 'casitas' at State Farm Stadium
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