スペインのサッカー、ラ・リーガ・サンタンデール(1部)とラ・リーガ・スマートバンク(2部)を統括するスペインプロリーグ機構(LFP=ラ・リーガ)は、ファンやサポーターのデジタル体験向上を目指し、米国のテクノロジー大手マイクロソフト(Microsoft)社と締結済みのパートナーシップ契約について、業務提携領域を拡大すると発表した。
今回の業務提携領域拡大に伴い、マイクロソフトはラ・リーガのグローバル・テクノロジー&イノベーション・パートナーとして、新たなソリューションの開発や既存のソリューションの有効活用に力を注ぐ。新たに拡大されたパートナーシップでは、マイクロソフトのビジネス分析サービス『Microsoft Power BI』やクラウドコンピューティングサービスの『Microsoft Azure』を駆使し、施設のセキュリティ対策などのスタジアム運営業務の効率化や5Gネットワークを活用したスタジアム体験の向上を目指す。
また、同社の『Azure Event Hubs』、『Azure Data Lake』、『Azure Databricks』、そして『Azure Machine Learning』といったサービスを活用することで、データ情報が充実した試合中継やカスタマイズしたオーバー・ザ・トップ(OTT)配信オプションを提供するほか、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、3Dリプレーといった新たな視聴体験も開発していく。
『Microsoft Azure』、『Dynamics 365』、『Power BI』、『SQL Database』、『Azure Cosmos DB』、『Azure Machine Learning』のフル活用により、視聴者に応じてカスタマイズされたおススメ機能や視聴者の嗜好傾向に紐づけられたコンテンツ、ゲーム、サービスの利用体験を実現する高度なOTT配信プラットフォームの運用が可能となるため、放映権を持つライツホルダーや放送局、ビジネスパートナー企業にとっても有益といえる。
ラ・リーガは、自社運営している動画配信チャンネルの『ラ・リーガ・スポーツTV(LaLigaSportsTV)』のOTT配信プラットフォーム、そして試合の統計情報やグラフィックを提供するメディアコーチ(Mediacoach)社のプラットフォームの両方でMicrosoft Azureを活用していく。
ラ・リーガのハビエル・テバス会長は、マイクロソフトとのパートナーシップについて次のように話した。
「ラ・リーガは、私たちのテクノロジー&イノベーション・パートナーであるマイクロソフトを高く評価しており、サッカービジネス特有の諸問題を解決するための革新的なソリューション構築に向け、深いレベルで協働してくれていることに感謝しております。私たちは、テクノロジーがファン体験の中心的存在となりデータ分析が世界の将来的な成長の原動力になる、新たな時代に突入しているといえるでしょう」
また、マイクロソフトのジャン=フィリップ・クルトワ取締役副社長兼グローバルセールス、マーケティング、オペレーション担当プレジデントは、次のように話した。
「ラ・リーガが何百万人ものファンとの関係性を今まで以上に深いものにするため、弊社との業務提携領域を拡大し、マイクロソフトのクラウドやAI関連サービスを幅広く導入してくれることを非常に嬉しく感じております。マイクロソフトは、ラ・リーガのデジタルイノベーションを進め、スポーツ&エンターテインメント業界における新たなビジネスチャンス創出のお手伝いができることを誇りに思っております」
ラ・リーガは、同リーグのテクノロジー部門であるラ・リーガ・テック(LaLiga Tech)社の成長と発展にはマイクロソフトとのパートナーシップ拡大が不可欠であり、今後は既存のテクノロジーをパッケージ化し、新たなビジネスチャンスとしてスポーツ界に提案していく、としている。
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元記事 - Stadium tech included in LaLiga's expanded Microsoft deal
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