イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のウェストハム・ユナイテッドFCが本拠地として使用しているロンドン・スタジアムは、英国では初となるイベントスペースを2021年夏に開設する予定であることを発表した。
新たなイベントスペースは『ノース・スコアボード・デッキ(North Scoreboard Deck)』と呼ばれ、企業イベントやパーティ会場といった用途で最大1,000人が利用することが可能だ。
利用客は、旧五輪スタジアムである同スタジアムのピッチやスタンドを眺めながら、大型モニターでスポーツ中継や仮設ステージのライブパフォーマンスを楽しむことができる。メインボウル下層階の一部を利用することから実質屋外スペースとして認識されるため、ロンドン・スタジアムおよび英国政府が定めるCOVID-19衛生安全規則を遵守して利用することが容易に可能であるほか、スタジアムの屋根が雨天などの悪天候から利用客を守ってくれることも大きなメリットだ。
また、現在の2020-21年シーズン閉幕後のシーズンオフにはピッチを借りることも可能になり、ホームおよびアウェー側更衣室やピッチへの入場トンネル、LEDスコアボードなどの利用を通じ、マッチデーと同様の体験を楽しむことができるようになる。
試合終了後のホスピタリティパッケージ商品には、ノース・スコアボード・デッキの利用や2021年夏の東京五輪の映像を2012年五輪の舞台であるロンドン・スタジアムで観戦するためのピッチ利用、そして(同じく2021年開催予定の)UEFA EURO 2020の試合前にサッカーの試合をするオプションが付いているものもある。
なお、ロンドン・スタジアムは、音楽フェスのステージや屋台村を設置したり、スポーツイベントやスポンサーイベントが開催可能なスタジアム周辺の２万m2のイベントスペース『スタジアム・アイランド(Stadium Island)』については、今後も引き続き利用可能となるとしている。
ロンドン・スタジアムのグレアム・ギルモア最高経営責任者(CEO)は、ノース・スコアボード・デッキの開設について次のように話した。
「ロンドン・スタジアムの可変性のおかげで、私たちは現在の難しい状況に適応しつつ、ゲストのお客様を再び迎え入れることができるようになった際に特別なスタジアム体験を提供できるようになります。今回開設するノース・スコアボード・デッキは、スタジアムの壮大な景色を楽しみながら、ボウル内で映像上映などのVIP体験を堪能できる新たな機会を創出するものです。さらに、世界レベルのピッチでプレーするまたとないチャンスなど、今夏はロンドン・スタジアムに来場されるゲストのお客様に素晴らしい時間をお楽しみいただけることでしょう」
ロンドン・スタジアムでは2020年11月中旬にピッチの可視性と均一性を向上するために最先端のLED照明装置が設置されたほか、その翌月にはファン体験向上を目的とした5Gネットワーク導入や完全キャッシュレス化といったアップグレードを実施。ノース・スコアボード・デッキは同スタジアムの最新のアトラクションとなる。
また、以前より指摘されていたピッチとの距離を改善するため、2020年8月にはスタンド最前列の座席がピッチに近付く可動式の座席システムをゴール裏に導入。シーズンオフの夏季コンサートやスポーツイベント開催時における仕様変更が可能になった。
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元記事 - London Stadium bolsters event capabilities with North Scoreboard Deck
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