ニューヨーク・シティFCがMLS初となるオール電化スタジアム建設計画を発表
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ニューヨーク・シティFCの新スタジアムの鳥瞰イメージ
ニューヨーク・シティFCの新スタジアムの鳥瞰イメージ (画像:New York City FC)

サッカーの北米最高峰、メジャーリーグ・サッカー(MLS)のニューヨーク・シティFCは、2023年11月上旬にクイーンズで開催された地域コミュニティ役員会において、建設を予定している25,000席の新スタジアムが、サステナビリティに主眼を置いたMLS初のオール電化スタジアムとなることを発表した。完成すれば、ニューヨーク市内で初のオール電化型プロスポーツ施設となる。

屋根には、発電機能を最大化するための太陽光パネルを設置し、無用な電力利用が発生しない設計のビルトイン式電力システムを導入するなど、再生可能エネルギーの効率的な活用を実現するための建築設計と建設を目指す。緊急時用の発電機は、停電時と訓練時のみ使用することになる。

新スタジアムのサステナビリティプラン
新スタジアムのサステナビリティプラン (画像:New York City FC)

ニューヨーク・シティFCは、新スタジアムの建材や家具、調度品などは可能な限り地元で調達することで、長距離移動による環境への負荷を回避し、効果的な断熱や自然風を活かした空調を促進していきたいと述べた。

また、2040年までに信頼性の高いネットゼロ(CO2排出量の実質ゼロ)達成を目指すニューヨーク・シティFCは、CO2排出量削減にも取り組んでおり、新スタジアム初年度の排出量をベンチマークとしたうえで、同スタジアムでの施設運営やイベント開催で発生するCO2排出量を毎年少なくとも12%ずつ継続的に削減していくことを目標としている。

新スタジアムの客席ボウルとピッチのイメージ
新スタジアムの客席ボウルとピッチのイメージ (画像:New York City FC)

ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は、新スタジアムのオール電化計画を次のように歓迎した。

「本市が、MLS史上初のオール電化スタジアムのホームタウンとなることを誇りに思います。私たちは、より持続可能で安定した未来を創ることを目指しており、このようなプロジェクトは、ニューヨークが気候変動に立ち向かっていく中で大きな助けとなります。

ニューヨーク市は、市民の皆様と一体になって発電、蓄電、消費といった電力と生活の関係性を見直す取り組みを進めています。ニューヨーク・シティFCの新スタジアムは、その目標を達成するためのモデルケースとなるでしょう。ニューヨーク市は、よりサステナブルでしなやかに、そしてより公平な都市になるための大きな一歩を踏み出し、新スタジアムはそういった市の取り組みを具現化するものです」

また、ニューヨーク・シティFCのブラッド・シムズ最高経営責任者(CEO)は、次のように話した。

「ニューヨーク・シティFCは、MLSおよびニューヨーク市にとって初となる歴史的なオール電化型プロスポーツスタジアムの詳細について発表することができることを誇りに思っております。

本計画の中心コンセプトはサステナビリティであり、クラブは、フットボール運営による環境への負荷の低減におけるリーダーとなることを目指しています。私たちは、新スタジアムが、今後建設される他のプロジェクトのモデルケースとなるよう全力を尽くします。再生可能エネルギー、効率的な資材の利用、廃棄物削減、そして遵法精神を通じ、クラブと地域コミュニティが今後何十年もホームと呼べる持続可能なスタジアムを建設できることにワクワクしています」

新スタジアムの外観イメージ
新スタジアムの外観イメージ (画像:New York City FC)

ニューヨーク・シティFCの新スタジアム建設計画は、2023年10月に標準土地利用審査手続き(Uniform Land Use Review Procedures=ULURP)が開始されたことで、実現に向けて一歩進んだ。新スタジアムは、2,500戸の低価格住宅や3,716 m2の広さの公共オープンスペース、ホテル、商業エリアなどの整備を含むウィレッツ・ポイント地区再開発プロジェクトを構成する事業の一つとして推進される。

再開発プロジェクトの計画は、『ウィレッツ・ポイント・フェーズ2』という正式名称の下、2022年11月にアダムス市長とニューヨーク市議会のフランシスコ・モヤ市議によって発表された。

2023年4月には、スタジアムの設計業者と建設業者にHOK社とターナー(Tuner)社がそれぞれ選定され、翌月には最初のイメージ画像が公表されていた。

民設民営の新スタジアムは、ニューヨーク市初のサッカー専用スタジアムとして、そして2012年にNBAのブルックリン・ネットのホームアリーナとして開場したバークレー・センター以来の主要リーグのプロスポーツ施設となる。

ニューヨーク・シティFCは2015年のMLS参入以来、野球の北米最高峰、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)のニューヨーク・ヤンキースの本拠地であるヤンキー・スタジアムを本拠地利用してきたが、2027年には新スタジアムが完成することを目指している。

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - NYCFC details vision for first 'fully electric' stadium in MLS

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