野球の北米最高峰、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)のボルティモア・オリオールズとメリーランド州スタジアム管理公社(Maryland Stadium Authority=MSA)は、同球団の本拠地『オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズ』の賃貸借契約を2023年末まで延長する改正内容に合意した。
MSAが契約改正に合意したことで、オリオールズは2023年12月下旬まで同スタジアムを本拠地として利用できることが確実になった。球団は2023年2月上旬までに1度だけ契約期間を5年間延長することも可能だ。
今後、オリオールズとMSAが署名した契約改正内容がメリーランド州公共事業評議会(Maryland Board of Public Works=BPW)に提出され、BPWが承認した場合、その承認日を契約発効日として賃貸借期間が正式に延長される流れだ。
オリオールズは、スタジアムが開場した1992年4月から賃貸借契約を結んでおり、契約期間は2021年12月までとなっていたが、期間中に1度だけ5年間延長する権利が含まれていたため、今回この権利を行使したかたちだ。オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズ開場以来、7,200万人以上がボルティモアのダウンタウンを訪れており、球団とスタジアムが市にもたらす経済効果は大きい。
オリオールズは契約延長に向け、2020年夏にMSAとの交渉を開始。地元紙のBaltimore Sunは当初、両者がスタジアムを野球以外の用途で利用可能にする方向で交渉を進めていると報じていた。
「メリーランド州スタジアム管理公社は、オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズの賃貸借契約について、契約期間延長の交渉の結果として改正に合意できたことを嬉しく思っております。ボルティモア・オリオールズは、引き続きボルティモア市とメリーランド州を本拠地とする意向であると正式に声明を出しています。MSAのトーマス・ケルソー会長は、今回の契約改正について次のように話した。
現在、MSAとオリオールズは、野球だけでなく他の用途でもスタジアムを利用可能にすることで、さらに高い経済効果を地域にもたらせるよう、賃貸借期間延長に関する新たな契約条項とオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズでチームがプレーしていくために必要な設備投資について交渉しているところです」
また、ボルティモア・オリオールズのジョン・アンジェロス会長兼最高系責任者(CEO)は次のように話した。
「オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズを現在の素晴らしい状態に管理し、地域経済に大きく貢献しているオリオールズのパートナー企業グループは、球団が今後何世代にもわたって地域の経済発展とコミュニティ活性化に貢献していくという長期ビジョンを持っているメリーランド州出身の方々です。
コロナ禍における公衆衛生と経済への影響が懸念され、市民が一層の団結を求められる現在の状況で、MSAの会長と理事会がボルティモア・オリオールズ・リミテッド・パートナーシップ(Baltimore Orioles Limited Partnership)の会長及び首脳陣と共通のビジョンを達成するために契約延長の合意を発表できることは、両者が協力して前進するうえで重要な一歩です」
MSAは、MLB球団を州内に引き留め、さらにアメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のチームをメリーランドに誘致できる大型スポーツ施設の建設、運営、維持管理を目的として、1986年にメリーランド州議会によって設立された。
MSAはオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズから徒歩10分ほどの場所にあるフットボールスタジアムのM&Tバンク・スタジアム(正式名：レイブンズ・スタジアム・アット・カムデン・ヤーズ)も所有しており、同スタジアムは1998年の開場以来、NFLのボルティモア・レイブンズが本拠地として利用している。
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元記事 - Baltimore Orioles extend stadium lease until 2023
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