イングランドのサッカー、EFLリーグ1(3部)のオックスフォード・ユナイテッドFCは、2026年の完成を目指す新スタジアムに関する最新情報やイメージ画像を公表した。新スタジアムの収容人数は16,000人で、ホテルやレストラン、会議場、健康・ウェルネスに特化したスペース、地域コミュニティ広場などが躯体に組み込まれる。
オックスフォード北部のキドリントンに建設される新スタジアムは、「持続可能なスポーツ、エンターテインメント、ライフスタイルを象徴するランドマーク建築」と位置付けられており、公共交通へのアクセスの利便性を重視した立地を選定しているほか、遊歩道やサイクリングロードの整備、既存のインフラ施設への接続路の改善も計画されている。完成後は、オックスフォード・ユナイテッドFCの男女チームの本拠地となるだけでなく、地域コミュニティや市民による慈善活動の活動拠点としても活用される。
新スタジアム周辺には、地域コミュニティに開放する緑の空間が整備され、クラブはこれにより敷地内の生物多様性が10%以上向上するとしている。
オックスフォード・ユナイテッドFCは現在、収容人数12,500人収容のカッサム・スタジアムを本拠地としているが、賃貸契約が満了となる2026年までに新スタジアムを建設しなくてはならない。
オックスフォード・ユナイテッドFCのティム・ウィリアムス最高経営責任者(CEO)は、新スタジアムについて次のように話した。
「カッサム・スタジアムの賃貸契約が2026年に切れ、更新の選択肢がない中、我々は新たなホームスタジアムを見つけなくてはなりません。
クラブは現在、高度に持続可能で地域コミュニティに根差しつつ、最先端のテクノロジーやサービスを提供する新スタジアムの建設に全力を尽くしております。本日発表したプロジェクトの詳細は、我々がどれだけ真剣に新スタジアム建設に取り組んでいるかを物語っています。オックスフォードシャー全土の皆様と新スタジアムのビジョンを共有できることを心より嬉しく思っております」
クラブは新たに公表した完成イメージを展示スペースで12日間にわたり公開しており、地域の住民は新スタジアムの提案に目を通し、コメントや意見を伝えることができる。
オックスフォード・ユナイテッドFCは、声明の中で次のように述べた。
「新スタジアムは、感覚過敏に苦しむ来場客が快適に観戦できるセンサリールーム、利用者専用コンコースが特徴で、誰でも参加・関与ができるインクルーシブな施設としてデザインされています」
オックスフォードシャー群議会は2023年9月、オックスフォード・ユナイテッドFCが「キドリントン・トライアングル」の呼称で知られる土地を賃借し、新スタジアムを建設する計画案を条件付きで承認したが、その条件のひとつが、正式に予算化された二酸化炭素排出量ネットゼロ計画をクラブが提出することであった。
郡議会の承認に先立ち、8月には環境保護団体の『フレンズ・オブ・ストラトフィールド・ブレイク(Friends of Stratfield Brake)』 が、新スタジアム計画に関するオックスフォードシャー郡議会の住民説明会は違法だったと指摘し、訴訟を念頭に置いた司法審査を要請したと報じられた。
BBCによると、同団体はクラブがカッサム・スタジアムの賃借契約を更新する権利を喪失し、郡議会が直近の住民説明会でプロジェクトの詳細について十分に説明しなかったと主張している。
クラブは2023年6月、AFL アーキテクツ(AFL Architects)、リッジ・アンド・パートナーズ(Ridge and Partners)社、モット・マクドナルド(Mott MacDonald)社、そしてファブリック(Fabrik)社で構成されるJVチームが新スタジアムの建設を推進すると発表した。
オックスフォード・ユナイテッドFCは1925年以来、マノア・グラウンドを本拠地としてきた。2001年にカッサム・スタジアムに移転したが、同スタジアムの建設は資金不足で5年を要した経緯がある。
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元記事 - Oxford United unveils new stadium plans
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