アメリカの通信大手のベライゾン(Verizon)社は、2021年末までにアメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の28ヶ所のスタジアムに同社の『5Gウルトラ・ワイドバンド(5G Ultra Wideband)』サービスが導入される見込みであることを計画を発表した。2021年1月11日にオンライン開催のかたちで開幕したコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)の基調講演で、ベライゾンのハンス・ヴェストベルグ会長兼CEOが明らかにした。
また、ベライゾンは2021年2月7日にスーパーボウルが開催されるタンパベイ・バッカニアーズの本拠地『レイモンド・ジェームス・スタジアム』には、試合当日に先立って5Gウルトラ・ワイドバンドが導入されることも明かした。
NFLは2019年3月に、ベライゾンと2年間のイノベーション・パートナーシップ契約を締結しており、同社はこれまでにメルセデス・ベンツ・スタジアム(アトランタ・ファルコンズ)、バンク・オブ・アメリカ・スタジアム(カロライナ・パンサーズ)、エンパワー・フィールド・アット・マイル・ハイ(デンバー・ブロンコス)、ルーメン・フィールド(シアトル・シーホークス)、フォード・フィールド(デトロイト・ライオンズ)、ジレット・スタジアム(ニューイングランド・ペイトリオッツ)、ハードロック・スタジアム(マイアミ・ドルフィンズ)、ルーカス・オイル・スタジアム(インディアナポリス・コルツ)、メットライフ・スタジアム(ニューヨーク・ジャイアンツ&ニューヨーク・ジェッツ)、M&Tバンク・スタジアム(ボルティモア・レイブンズ)、NRGスタジアム(ヒューストン・テキサンズ)、ソルジャー・フィールド(シカゴ・ベアーズ)、U.S.バンク・スタジアム(ミネソタ・バイキングス)の13ヶ所に5Gウルトラ・ワイドバンドを導入済みだ。
なお、ベライゾンはNFL公式アプリのファン体験機能『5Gスーパースタジアム(5G SuperStadium)』も開発しており、5G対応機器を使う利用者は7ヶ所のカメラアングルから対象となる試合を観戦することができ、よりピッチに近い臨場感を楽しむことができる。また、仮想選手やNFLのネクストジェン・スタッツ(Next Gen Stats)の追跡データを画面に表示するといった拡張現実(AR)機能も観戦体験を向上する仕掛けとして用意されている。
ベライゾンは2020年9月にアイスホッケーの北米最高峰、ナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)と複数年の独占パートナーシップ契約を締結し、NHLの米国内のオフィシャル5Gパートナー、オフィシャル・ワイヤレス・サービス・パートナー、オフィシャル・モバイルエッジ・コンピューティング(MEC)パートナーに就任した。NHLのアリーナに5Gインフラを導入するほか、NHL主催のイベントで消費者向けの技術デモ発表会を開催する。
また、2020年10月には、野球の北米最高峰、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)のシティ・フィールド(ニューヨーク・メッツ)やバスケットボールの北米最高峰、NBAのゴールデン1センター(サクラメント・キングス)など、新たに19ヶ所のスタジアムやアリーナに同社の5Gウルトラ・ワイドバンドを導入する計画を発表したばかりだ。
ベライゾンはスポーツ施設以外にも、世界的な施設運営グループのライブ・ネイション(Live Nation)社が管理・運営するロサンゼルスのザ・ウィルターン、マイアミのザ・フィルモア・マイアミ・ビーチ、サンフランシスコのザ・メソニック・シアター、ニューヨークのアーヴィング・プラザなど、15ヶ所の社交場や劇場と5Gパートナーシップ契約を結んでおり、これらの施設にも5Gウルトラ・ワイドバンドを導入していくことが決まっている。
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元記事 - More NFL venues to be fitted with Verizon's 5G network
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