アーセナル、スタジアム内でのアウェー戦生中継を観戦する新たな会員制ホスピタリティパッケージを販売
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アーセナルのエミレーツ・スタジアム
アーセナルのエミレーツ・スタジアム(画像:Arsenal FC)

イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のアーセナルFCは、英国政府がサッカー興行に観客の入場を認めない状況が続く中、本拠地『エミレーツ・スタジアム』でアウェー戦を観戦する新たな会員限定ホスピタリティ・パッケージ商品の販売を開始した。

アーセナルの新ホスピタリティ・パッケージ商品は、2020年10月17日のマンチェスター・シティFC戦から販売が開始され、スタジアム内の会員制レストラン『ダイアル・スクエア』の大型スクリーンで試合の生中継を観戦する『インヴィンシブル・パッケージ(Invincibles Package)』は大人49ポンド (約6,660円)/人、子供29ポンド(約3,940円)/人から購入できる。

エミレーツ・スタジアムのダイアル・スクエア
エミレーツ・スタジアムのダイアル・スクエア (画像:Arsenal FC)

また、東スタンド内の会員制高級ラウンジ&レストラン『ザWMクラブ』のプライベートテーブルで生中継の観戦を楽しめる『マーブル・パッケージ(Marble Package)』は、2人席が338ポンド(約4万6,000円)、4人席が676ポンド(約9万2,000円)、6人席が1,014ポンド(約13万8,000円)で予約できる。テーブル席でなくブースで観戦する場合は、4人掛けブースが716ポンド(約9万7,300円)で、6人掛けブースは1,074ポンド(約14万6,000円)だ。

エミレーツ・スタジアムの会員専用高級ラウンジ&レストラン『ザWMクラブ』
エミレーツ・スタジアムの会員専用高級ラウンジ&レストラン『ザWMクラブ』 (画像:Arsenal FC)

Sky Sportsによると、観戦対象となるのはアウェー戦のみで、1回の観戦に参加できるのは最大で368人まで。来場者には入場前の検温、行動履歴の提出、着席時以外のマスクの常時着用など、英国のCOVID-19感染防止策のガイドラインの遵守が求められる。

また、観戦時に歌う、叫ぶ、大声を出して応援するなどの行為が禁止されているほか、同席者以外の来場客との身体的接触も避けるよう求められる。

2020年10月7日にイングランドの2~4部を統括するイングリッシュ・フットボール・リーグ(EFL)が加盟クラブに向け、各スタジアムに来場客を迎え入れるための方策を詳しく説明するよう要請したこともあり、アーセナルのホスピタリティ・パッケージ商品はひとつの解決策として方向性を示していると捉えられている。なお、スタジアム内の大型スクリーンで観戦イベントを行なう場合は、当該スタジアムのピッチが視界に入らない施設で実施することが条件となる、と複数のクラブが指示を受けたと報じられている。

観客の来場に関しては、入場許可を求める請願書の署名が英国議会による審議に必要な署名数を超えたことを受け、2020年10月上旬にプレミアリーグとEFL、そして国内競技連盟のフットボール・アソシエーション (FA)が英国政府に対し、「一貫性のある方針を示してほしい」と要請したばかりだ。

これに先立ち、2020年9月22日にボリス・ジョンソン首相は英国内のCOVID-19陽性率の増加を理由に、10月1日から解禁される予定だった(ソーシャルディスタンスを確保したうえで)観客入場を伴う試合興行の許可を延期。サッカー、15人制ユニオン式ラグビー、クリケット、スヌーカー、バスケットボールでは観客入場の正常化に向けたテストイベントが実施されており、その結果を反映した観客入場を伴う試験興行プログラムも同様に延期されていた。

9月24日には、観客入場実現に向けた対策を協議するために政府が結成した『スポーツ・テクノロジー&イノベーション・グループ(STIG)』が最初の会合を行なったが、今回、プレミアリーグ、EFL、FAというイングランドのサッカー界の主要3団体が英国政府に対し、男女のサッカー競技における観客入場の許可を求めた共同声明を出した意味は大きい。共同声明の発表の背景には、ファンやサポーターの間で急速に広がる不満の声が「#letfansin」というハッシュタグでSNS上で拡散され、サポーター団体が「すべてのカテゴリで観客入場を伴う興行の許可を」 という陳情活動を始めたこと、そしてEFLとプレミアリーグに所属するクラブがこの動きを支援したことがある。

英国では、1万人以上の署名を集めた陳情に対して政府は正式に返答する義務があり、10万人以上の署名を集めた陳情については英国議会の審議対象となるが、この陳情は2020年10月29日の午前7時(英国時間)時点で19万9,182人分の署名を集めているため、2020年11月9日に審議されることが決まっている。

※金額はすべて2020年10月下旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Arsenal launches hospitality venture amid attendance impasse

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