イングランドのプロサッカー統括機構、イングリッシュ・フットボール・リーグ(EFL)から追放された古豪ベリーFCの管財人を務めるスティーブン・ワイズグラス氏は、ベリーでのサッカー再開を目指してクラブの本拠地『ギッグ・レーン』の売却手続きを開始した。
12,000席のギッグ・レーンは1885年の開場以来、ベリーFCの本拠地として使用されてきたが、同クラブが2019年に財政難で2~4部を統括するイングリッシュ・フットボール・リーグ(EFL)から追放されてからは使用されていない。
インクエスタ・コーポレート・リカバリー&インソルベンシー(Inquesta Corporate Recovery & Insolvency)社の管財人に指名され、2020年11月からベリーFCを管理しているワイズグラス氏は、同クラブが再びEFLに参入できるよう、複数のスタジアム売却先候補と協議していると明かし、BBCに対して次のように話した。
「ベリーFCは、深い歴史と熱狂的なファンやサポーターに支えられたクラブで、ギッグ・レーンに早くサッカーが戻って来れるよう、一刻も早くスタジアムの売却先が見つかることを願っています。
公共性の高い地域の資産を購入する場合は同額の公的支援金が支給されることもあり、市民グループがスタジアムと商号の購入に興味を示していると理解しています。他にもクラブの経営権や資産の売却先候補と協議しているところです」
インクエスタは、スタジアム売却の契約締結については、公認調査会社のフルーレッツ(Fluerets)社に業務委託しており、売却にはチケット販売所とクラブショップの所有権も含まれる。
ギッグ・レーンで最後に開催されたベリーFCの公式戦は、2018-19年シーズン最終節のポート・ヴェイル戦だった。この試合を1-1で引き分けたベリーFCはEFLリーグ2(4部)を2位で終え、EFLリーグ1(3部)への昇格を決めたが、クラブは財政難を脱することができず、翌年のリーグ1での活動ができなかったことからEFLから追放された。クラブは現在も1,220万ポンド(約18.8億円)の債務を抱えていると報じられており、依然として将来を見通すことは難しいが、スタジアム売却がサッカー再開の第一歩になると期待する声は多い。
EFLがベリーFCを追放した直後に、一部のファンはベリーAFCという新クラブを立ち上げた。新クラブは現在、ノースウェスト・カウンティーズ・リーグ・ディビジョン1北部(10部相当)に所属しているが、他のファンやサポーターはギッグ・レーン売却により、ベリーFCが生き残ることを望んでいる。
※金額はすべて2021年5月下旬で換算
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元記事 - Bury's Gigg Lane placed up for sale
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