ポーランドのレフ・ポズナン、ロボチケットの自動座席配置システムで17,000枚以上のチケットを販売
ポーランドのレフ・ポズナン、ロボチケットの自動座席配置システムで17,000枚以上のチケットを販売

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ポズナン・スタジアム
ポズナン・スタジアム (画像:Lech Poznan)

ポーランドのサッカー、エクストラクラサ(1部)のレフ・ポズナンは、2020年9月20日のヴァルタ・ポズナンとのポズナン・ダービーの一戦で17,000枚以上のチケットを販売し、2020年3月以降に欧州で開催されたサッカーの試合としては最多となる観客動員数を記録した。

新型コロナウイルス(COVID-19)感染予防策の一環として、ポーランドでは「各入場客につき、少なくとも隣接する1席は空席にし、さらに座席列をずらすことで、密接な観戦環境をつくらない。これにより、総入場者数はスタジアムの収容率の50%以下とする」という入場制限のガイドラインが設定されている。ポズナン・スタジアムの収容人数は42,837人のため、入場制限時の観客数は約21,400人が上限となるが、この日のダービーには17,546人が来場した。

レフ・ポズナンは伝統の一戦を安全に開催するため、クラブのチケットサービスパートナーのロボチケット(Roboticket)社のチケット販売システムをCOVID仕様に変更し、ソーシャルディスタンスを確保した座席配置を適用した。クラブはシステム変更により、各試合のチケット販売戦略に柔軟に取り組めると歓迎している。

今回のロボチケットのシステム変更では、一般席割り当て時のマニュアル作業をすべて撤廃し、スタジアムの全席を販売対象としたほか、シーズンチケット保有者には優先的に販売の案内を送り、家族や友人など普段から同居しているサポーターについては隣同士でも座れるように設定した。

各観客グループによるチケット購入後に、システムが自動で当該グループ周囲にソーシャルディスタンス席となる空席を配置。メインスタンドとバックスタンドの座席については購入客が座席を指定できる設定だが、各ゴール裏のサイドスタンド席については、収容率の最適化と収益拡大のために、システムのアルゴリズムが複数列を対象としたベストフィット方式で座席を自動指定する。

ロボチケットのミハウ・ピーダ最高経営責任者(CEO)は、TheTicketingBusiness.comに対し、次のように話した。

「弊社システムのCOVID仕様設定は、お客様独自のニーズに合わせて変更可能なカスタマイズソリューションですので、状況が変化してもチケット販売を停止することなくアプローチや戦略を変えることが可能です。もちろん高需要のセール期間中においても柔軟な対応が可能です。

レフ・ポズナンはロックダウン明けの最初の試合に大勢の観客が来場することを予想していたため、座席配置の最適化が求められました。作業を進めるうちに、COVID仕様は効率的ではあったものの、座席配置の計算に関してはさらなる改善の余地があると考え、複数列を対象とするオプションを組み込んでアルゴリズムをアップデートしました。

結果的に、円に近い形状になるように座席を配置していくと、ソーシャルディスタンス確保のための空席による損失は最小化できることがわかりました。現在は、このアルゴリズムをさらにアップデートしたシステムで、イングランドのチャンピオンシップ(2部)のカーディフ・シティFCのスタジアムの座席配置パターンも提供しています」

ロボチケットは現在、エクストラクラサの6クラブにチケッティングサービスを提供しているほか、各クラブのCOVID-19対策についてもコンサルタントとして参加している。ピーダCEOは、単列および複数列の自動座席配置やチケット購入者が任意で指定できる手動配置など、多様なチケット販売方法が利用できるようになったとしたうえで、次のように話した。

「いつでも状況に応じて販売戦略を変更できるため、顧客のクラブはこのような柔軟なチケット販売システムを高く評価してくれています。

従来のチケット販売プラットフォームが、短期間で弊社と同レベルの技術的進歩を成し遂げることが難しい現況下において、弊社のテクノロジーは顧客クラブの皆様に大きなメリットをもたらしているといえるでしょう」

ピーダCEOは、欧州内外のスポーツクラブがロボチケットのCOVID仕様の自動座席配置システムに注目していると認めつつも、同システムは今日のイベント市場でチケット販売に役立つ単なるツールのひとつにすぎないとし、次のように話した。

「私たちは、この機能を中核に置いた販売戦略を構築しようとは考えておらず、むしろCOVID設定はロボチケットの社内開発チームの敏捷性を表す一例として捉えています。ロボチケットでは、コロナパンデミックが発生する何年も前から市場を支えてきたチケット販売プラットフォームに加え、チケットのフルカスタマイゼーションやカスタムチケットフォーム(チケット調査)、モバイルチケットなど、ソーシャルディスタンス設定にかぎらず、今日の社会が直面する課題を解決する包括的なチケット販売ソリューションを提供しているのです」

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Roboticket's automated COVID buffer helps Lech Poznan shift 17,000 tickets

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