アメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は、ドイツのサッカー、ブンデスリーガ(1部)のFCバイエルン・ミュンヘンの本拠地『アリアンツ・アレナ』が、同国初となるNFL公式戦開催会場となることを発表した。また、同じくブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトの本拠地『ドイチェバンク・パルク』も今後の開催会場として選定された。
両スタジアムは今後4年間で2試合ずつNFL公式戦を開催する。NFLは2022年シーズンに公式戦5試合を海外で開催すると決定しており、今年開催されるアリアンツ・アレナでの1試合のほかに、メキシコで1試合、英国では3試合が組まれている。
NFLは2021年10月、ドイツ国内の三都市が公式戦開催候補地として検討されていると発表しており、今回ミュンヘンとフランクフルトの2会場が発表されたことで、デュッセルドルフのメルクル・スピエル・アレナが落選したことが明らかになった。
なお、今年のアリアンツ・アレナでの開催後は、両スタジアムが開催権を持つ2025年まで交互に公式戦を開催していくことになる。
今後、NFLの2022年シーズンの開催スケジュール確定後、海外で開催されるNFL公式戦のホームチーム扱いとなるチームや試合開催日、そして組み合わせなども発表される。
NFLのブレット・ゴスパー欧州・英国担当社長は、ドイツでの開催都市決定について次のように話した。
「試合開催だけでなく、幅広い分野でミュンヘンとフランクフルトという二都市とパートナーシップを築くことができれば、ドイツにおけるNFLの成長は一層加速するでしょう。
開催地への関心が非常に高かったことが、経済的なメリットや全世界規模の露出からファンエンゲージメント、地域や草の根の活動にわたるまで、NFL公式戦が開催都市に提供できる機会がいかに多いかを物語っています。
また、非常に野心的な開催計画を提案してくれたデュッセルドルフの誘致コンソーシアムにも心より御礼申し上げます。デュッセルドルフとも、将来的な公式戦開催も視野に入れたパートナーシップをぜひ築き上げていきたいと考えております」
ブンデスリーガのドナタ・ホプフェン最高経営責任者(ＣＥＯ)は、次のように話した。
「ドイツで初めてとなるNFL公式戦開催に向け、NFLがブンデスリーガとの協議を求めてくれたことを心より嬉しく思っております。両リーグにとって相互互恵関係となる有益なパートナーシップが実現したことは、両リーグに所属する全てのチームにとって良いことだと考えております」
NFLは、リーグの成長戦略の中でドイツを重視しており、将来的なドイツ支社常設を見据えて2021年12月にアレキサンダー・スタインフォース氏をドイツ専任ジェネラル・マネージジャーに任命したばかりだ。今回のドイツでの公式戦開催は、その戦略の最初の布石といえるだろう。
また、NFLは2021年12月、カロライナ・パンサーズ、カンザスシティ・チーフス、ニューイングランド・ペイトリオッツ、タンパベイ・バッカニアーズの4チームが、NFLの『海外拠点マーケティング地域イニシアティブ(International Home Marketing Areas)』の一環として、ドイツにおけるマーケティングやファンエンゲージメント、商業化活動を許可されたと発表している。
なお、NFLは、1990～1994年にかけてドイツで5試合のプレシーズンマッチを開催した実績がある。
英国でのNFL公式戦開催については、ロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアムが2021年に続き2試合を開催するほか、2019年以来となるウェンブリー・スタジアムもジャクソンビル・ジャガーズのホーム公式戦1試合を開催する。
ウェンブリー・スタジアムとNFLのパートナーシップは2020年末で期限切れとなっていたが、2020年はコロナ禍の真っただ中だったこともあり、海外でのNFL公式戦は開催されなかった。その後も、2021年のトッテナム・ホットスパー・スタジアムで2試合のみが開催された状況だった。
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元記事 - Allianz Arena to stage NFL's first regular-season game in Germany
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