イタリアのサッカー、セリエA(1部)のアタランタBCは、本拠地『ジェウィス・スタジアム』改修工事の完遂に必要な資金調達に向け、銀行グループ大手のインテサ・サンパオロ(Intesa Sanpaolo)とパートナーシップ契約を締結した。契約はスポンサーシップなどを含む、多岐にわたる内容になる。
今回のパートナーシップ契約締結を受け、インテサ・サンパオロはクラブのバンキング・パートナーに就任するほか、ユースチームのメインスポンサーになることも決定した。また、インテサ・サンパオロはジェウィス・スタジアムの東スタンドのネーミングライツ(命名権)も獲得したが、命名権行使にあたり、企業名や商品名ではなく、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けた地元企業の再興支援事業『ルネッサンス(Renaissance )』の名を冠することを決めた。ルネッサンスはインテサ・サンパオロとベルガモ市の共同事業だ。
今回、インテサ・サンパオロは、ジェウィス・スタジアム改修資金の融資について、金融機関のイスティテュート・ペル・イル・クレディート・スポルティーボ(Istituto per il Credito Sportivo)と合意。イスティテュート・ペル・イル・クレディート・スポルティーボは、イタリア国内のスポーツ施設の資金を管理しており、パートナーシップで調達する改修資金は4,000万ユーロ(約50.5億円)になる。
改修工事はアタランタとベルガモ市が進め、改修後にジェウィス・スタジアムの収容人数は現在の21,300人から24,000人へと増加し、施設内で提供されるサービスの品質向上も期待されている。クラブは計画の第1段階の詳細を2019年4月に発表しており、2021年末までの完成を目指している。
アタランタBCのルカ・ペルカッシ最高経営責任者(CEO)は、インテサ・サンパオロとのパートナーシップ締結について次のように話した。
「イタリア最大で、かつ欧州全土でも主要金融機関として認識されている銀行グループとパートナーシップを構築できたことを誇りに思います。
世界中が苦しい状況にある中で、このように重要な契約を締結できたことは、成長を続けていきたいというクラブの意志がいかに強固であるかの証左といえるでしょう。ジェウィス・スタジアム改修工事を完遂することは、クラブのファンやサポーターの皆様に今まで以上に快適で現代的なスタジアム体験を提供するだけでなく、ベルガモ市民の皆様が家族で楽しめるコミュニティ施設を復旧することにもなります」
また、インテサ・サンパオロへの吸収合併が決まっているUBIバンカ(UBI Banca)のガエターノ・ミッチケ最高経営責任者(CEO)兼ジェネラル・マネージャーは、次のように話した。
「このパートナーシップ契約の合意を発表できることを誇りに思っています。このプロジェクトはアタランタBCとベルガモ市が、欧州の舞台で存在感を発揮するためには、より機能的かつ拡張した最先端スタジアムが必要不可欠で、私たちも参加できることを心から嬉しく思います。
同時に、今回のパートナーシップは、インテサ・サンパオロとUBIバンカの合併後も、地域の発展に寄与していきたいという我々の意思表示でもあるのです」
アタランタのスタジアムの正式名称はスタディオ・アトレティ・アズーリ・ディターリアで、クラブは1928年以来、同スタジアムを本拠地としてきた。2019年に家庭用オートメーションシステム、電力・照明ソリューションや関連製品を提供するジェウィス(Gewiss)社がスタジアムの命名権を獲得し、クラブと6年契約を締結したため、同スタジアムは2019-20年シーズンからジェウィス・スタジアムと呼ばれている。
※金額はすべて2020年8月下旬で換算
Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Atalanta signs stadium financing, sponsor deal
THE STADIUM HUBの更新お知らせはこちらをフォロー
Twitter:@THESTADIUMHUB
Facebook:THE STADIUM HUB