ワールドアスレティックス、無観客の競技場で臨場感を生み出す音響効果システムを導入
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モナコ公国のスタッド・ルイ・ドゥ
モナコ公国のスタッド・ルイ・ドゥ (画像:V&A Dudush)

陸上の国際競技連盟のワールドアスレティックスは、2020年8月14日にモナコ公国のスタッド・ルイ・ドゥで開催されたダイヤモンドリーグ2020の第3戦モナコ大会(コロナ禍の影響で第10戦→第3戦に変更)において、選手や観客の体験を向上するための臨場感演出システムを導入した。

新システムは、無観客または入場者数が制限された陸上競技場で、陸上の大会に特化した観客の歓声や声援の効果音を流すもので、今後もダイヤモンドリーグ大会で使用される。なお、モナコ大会の会場となったスタッド・ルイ・ドゥの収容人数は16,000人だが、同イベントは入場者数制限によって5,000人だけが来場できた。

ワールドアスレティックスのイベント演出担当チームとaFXグローバル(aFX Global)社が協業し、陸上競技の大会で聞かれる典型的な観衆音や歓声を生成するハードとソフトの統合ソリューションを開発。新システムは実際に録音した観衆音と独自AIを駆使し、各スタジアムや会場で観客の動的反応をデータとして生成できる。

また、専任の音響オペレーターがシステムを操作し、独自の歓声データをリアルタイムで生成できることも強みだ。同システムには、これまでに開催されたダイヤモンドリーグや世界陸上などの大会で録音した観衆音や歓声のデータも含まれており、観客の動的反応を表現する素材として使うことができる。そのため、古い音響サンプルをループせずに、常に新しい音響データを生成することが可能だ。

ワールドアスレティックスのイベント演出マネージャー、フロリアン・ウェバー氏は、新システムについて次のように話した。

「一流選手たちにふさわしい舞台を用意するのが私たちのコア業務です。コロナ禍の状況下では、創造性やイノベーションをフル活用し、無観客でも選手が最高だと思える舞台を用意する新しいアプローチの仕方が必要になってきます。

無観客大会だからといって静寂の中で競技する必要などありません。私たちが取り組んでいる臨場感演出プロジェクトは、選手たちが違和感を感じずに、競技に集中して全力を出せる環境を創り出すだけでなく、テレビの前の視聴者の観戦体験も向上するものです。このワールドアスレティックス独自のイノベーションを、ワンダ・ダイヤモンドリーグという大舞台で活用できることに感謝しています」

同システムは、無観客大会となる2020年8月23日の第4戦ストックホルム大会(第3戦→第4戦に変更)と9月4日の第6戦ブリュッセル大会(第14戦→第6戦に変更)での使用も決定している。なお、第5戦ローザンヌ大会(第13戦→第5戦に変更)は陸上競技場ではなく、市内の広場を使ったエキシビション大会になるため、今年度は新システムを導入しない。

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - World Athletics debuts innovative crowd atmosphere tech

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