イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のエヴァートンFCがリバプール市内のブラムリー・ムーア・ドック地区に建設中の新スタジアムの外壁で、レンガ調ファサードパネルの設置が始まった。同スタジアムの外壁には、50万個以上のレンガを埋め込んだ731枚のファサードパネルが使われる。
エヴァートンは公式サイトの最新情報として、レンガの使用は、現在建設中である52,888人収容の同スタジアムが港湾工業地帯に立地していることに敬意を表すものだと述べた。
躯体の外壁を覆うレンガ調ファサードは、3D環境で設計した後に実際のレンガを組み合わせて製造したパネルで構成され、建設中のスタジアムの北西の角部分から設置が始まった。
個々のパネルには、対照的な濃い赤レンガのパターンが刷り込まれており、伝説的なスタジアム建築家のアーチボルド・リーチ氏(1904~1984年)が考案した格子模様を視覚的に表現している。なお、このレンガ調ファサードの特徴は、1900年代初頭にエヴァートンの現在の本拠地『グディソン・パーク』が改修された際、同氏が設計したグディソン・ロード・スタンドの外壁でも採用されている。
2022年4月に新スタジアムの建設パートナーとしてプロジェクトに参加したレイン・オルーク(Laing O'Rourke)社のマイク・ヤング主席ファサードエンジニアは、レンガ調ファサードについて次のように述べた。
「この部分は、スタジアムの外観美を初めに決定づけるところです。ファサードエンジニアとして外観のすべてを統括する私にとって、スタジアムの外壁工事の最初の要所であり、とてもわくわくしています。
この段階にたどり着くまでに2年の歳月を要しましたので、2023年は非常に慌ただしい1年になるでしょう」
また、レイン・オルークは、最先端の設計技術を取り入れ、従来のレンガ積み技術ではなく、オフサイトでのパネルを製造することで、品質保証や安全性の面で多くの利点があると述べとおり、ヤング氏は次のように説明した。
「従来のレンガ積み建築では、建物全体に足場を組み、レンガやその他の資材を移動させるために重機が必要でした。オフサイトでのパネル製造手法の導入により、建設計画は大幅に縮小することができます。また、レンガを使った外壁を採用する場合、工場で行われる品質保証のレベルは、現場で保証できるものをはるかに超えていることも利点のひとつです」
エヴァートン・スタジアムは2024年の開場が予定されている。
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元記事 - Everton gives first glimpse of unique brickwork exterior
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