ハミルトン市のダウンタウン地区再開発計画の事業者が決定
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改修後のファーストオンタリオ・センターのイメージ
改修後のファーストオンタリオ・センターのイメージ (画像:Hamilton Urban Precinct Entertainment Group L.P.)

カナダのオンタリオ州西部のハミルトン市は、ダウンタウン地区の再開発計画事業者にハミルトン・アーバン・プリシンクト・エンターテインメント・グループ(Hamilton Urban Precinct Entertainment Group=プリシンクト・グループ)を選定した。計画にはハミルトン・コンベンション・センターとファーストオンタリオ・コンサートホールの改修、ハミルトン市立美術館への投資、新興住宅地の整備、オフィスや店舗を含む商業スペースの開発、そして19,000席の屋内アリーナ『ファーストオンタリオ・センター』の大規模改修などが含まれる。

今後、プリシンクト・グループとハミルトン市は事業計画の基本合意に向けた交渉に入り、2020年度中には計画の内容が最終承認される見込みだ。ファーストオンタリオ・センターの大規模改修工事については、2021年秋の着工を目指す。

プリシンクト・グループは、LiUNA社、フェンゲート・キャピタル(Fengate Capital)社、メリディアン・クレジット・ユニオン(Meridian Credit Union)社、パレッタ・グループ(Paletta Group)、カルメンズ・グループ(Carmen's Group)の代表者で構成されるコンソーシアムで、今回の事業者選定では競合相手のヴランコー・グループの事業計画案を退けての選定となった。プリシンクト・グループは今後、施設改修などの設備投資に必要な資本金を準備し、ファーストオンタリオ・センターとファーストオンタリオ・コンサートホールの維持管理を99年間、ハミルトン・コンベンション・センターの維持管理を無期限で請け負う。

ファーストオンタリオ・センターは1985年開場の屋内アリーナで、主にアイスホッケーとバスケットボールの試合が開催される。プリシンクト・グループは改修費として500万加ドル(約39.5億円)を計上しており、ファサードを含む施設外装の刷新、客席ボウル下層階の大規模改装、コンコース階の拡張、客席ボウル上層階バルコニーへのカーテンシステム導入、マイクロブルワリーやスイートルーム、ホスピタリティクラブといったプレミアムアメニティ施設、地上階のスポンサー用アクティベーション機能拡充などの実施が提案されている。

同アリーナの経営陣は、世界中のトップ企業とパートナーシップ契約を締結することで、世界的なメジャーアーティストや人気ライブイベントを誘致していく。

また、ハミルトン市議会は、アリーナの主要テナント(アンカーテナント)であるジュニア・アイスホッケーチームのハミルトン・ブルドッグスとのパートナーシップを継続していきたいと話しており、ブルドッグスのオーナーのマイケル・アンドロウアー氏もプリシンクト・グループが選定されたことについて「ハミルトン市の経済活性化、そして未来への前進にとって重要な一歩」と評価している。

プリシンクト・グループはハミルトン・コンベンション・センター、ファーストオンタリオ・コンサートホール、ハミルトン市立美術館の改修にも160万加ドル(約12.6億円)の資金を投入するほか、3億4,050万加ドル(約269億円)をかけて低価格の新興住宅地を含むエリア開発にも乗り出す。

プリシンクト・グループの社長で、カルメンズ・グループの最高経営責任者(CEO)でもあるP・J・メルカンティは、ハミルトン市の事業者に選定されたことについて次のように話した。

「大規模改修で生まれ変わったアリーナは、スポーツファンや音楽ファン、そしてその家族の皆様が最上級のゲスト体験を堪能できる、まさにハミルトン広域の中心地になるでしょう。また、今後何年もハミルトン・ブルドッグスの本拠地として愛用してもらえるよう、チームと共に協働していけることを楽しみにしています。

今回は私たちプリシンクト・グループが事業者として選定されましたが、競合相手のヴランコー・グループにも心からの感謝の意を示したいと思います。計画案の作成していくにあたり、両グループはハミルトン市の可能性を引き出すことができる最良の案を提示するために全力を尽くしました。事業を実施していくにあたり、ヴランコー・グループとも手を取り合って協業していきたいと考えております」

また、ハミルトン市のフレッド・アイゼンバーガー市長は次のように話した。

「プリシンクト・グループの再開発計画案は、市のダウンタウン地区の中心部に観光やスポーツ、エンターテインメント、そして市民のための文化施センターとなる世界屈指の娯楽エリアを整備する長期プロジェクトの基盤となるものです。

市議会を代表し、プリシンクト・グループ、ヴランコー・グループ、そして選定プロセスに参加してくださったすべての民間企業の皆様に厚く御礼申し上げます」

アーンスト・アンド・ヤング社が2019年に実施した調査によると、市が所有するエンターテインメント関連施設への公的資金投入や資本コミットメントを廃止した場合、今後30年間で1億5,500万加ドル(約122.6億円)を節約できると試算されていた。

※換算額はすべて2020年7月下旬時点のもの

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Hamilton selects partner for 'world-class' entertainment centre

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