エヴァートン、新スタジアムのマーケティング業務をエレベートに委託
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建設が進むエヴァートン・スタジアム
建設が進むエヴァートン・スタジアム (画像:Everton Stadium)

イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のエヴァートンFCは、ウォーターフロントの新スタジアムにおける(命名権を含む)商業戦略の実行支援のため、米国のスポーツ&エンターテインメント・コンサルティング会社、エレベート・スポーツ・ベンチャーズ(Elevate Sports Ventures)社を起用した。

エレベートは、エヴァートンとの連携の下、さまざまな新規パートナーシップの機会創出や、クラブがリバプール市のブラムリー・ムーア・ドック地区に建設中の52,888席のスタジアムの命名権パートナーを世界規模で探すなど、「大胆な収益創出プログラム」に取り組んでいく。

エヴァートンの最高コマーシャル・コミュニケーション責任者、リチャード・ケニヨン氏は、エレベートの起用について次のように述べた。

「世界的に有名なウォーターフロントに建設されるワールドクラスのスタジアムによってもたらされる多くのビジネスチャンスを、エヴァートンが最大限に活用することが重要です。

その実現のためには、このようなチャンスを最大限に活用するための適切なパートナー、特に商業的なパートナーシップを獲得する必要がありました。大規模な調査プロセスを経てエレベートをパートナーに選定することができて満足していますし、今日までのエレベートとの仕事を振り返るにつけ、私たちは素晴らしい選択をしたと思っています。そして、彼らと共にこうした機会を実現できることを嬉しく思っています」

(画像:Everton Stadium)

エヴァートンは2022年8月、新スタジアムにおけるビジネスの成長戦略のひとつとして、従来のサッカースタジアムにおけるホスピタリティの概念を覆すコンセプト『ALL』を発表。

ALLは、エヴァートン・スタジアムで利用できるバー、レストラン、各種スタジアム体験を集約するもので、エヴァートンは2022年2月に、新スタジアムでの新たなファン体験創出に関する事業を委託した会場運営スペシャリストのフォワード・アソシエイツ(Forward Associates)社がクラブと協業して生み出したホスピタリティ・コンセプトだ。

フォワード・アソシエイツはエヴァートンとの連携のもと、ホスピタリティパッケージ(食事付きチケットなどを含む付加価値型観戦チケット)および各種スタジアム体験といったマッチデー商品を企画・開発。ALLは、幅広く包括的なスタジアム体験サービスをファンやサポーターに提供するためのキーコンセプトとして、従来型のパブやスポーツバー、ストリートスタイルの高級レストランからラグジュアリーなファインダイニングまで、スタジアム内で展開されるホスピタリティサービス全般に反映されることになる。

エヴァートンの現在の本拠地『グディソン・パーク』(収容人数39,572人)では、既にシーズンパス保有者数がプレミアリーグが定める上限に達し、2万人を超えるファンが順番待ちとなっていることもあり、新スタジアムにおけるバーやレストラン、ホスピタリティなどのスタジアム体験やシーズンパスの需要は多いと予測されている。

(画像:Everton Stadium)

なお、エレベートは2022年5月、スポーツ投資ファンドのアークトス・スポーツ・パートナーズ(Arctos Sports Partners)社から投資を受けている。この非公開の戦略的投資は、同ファンドがNFLフランチャイズのサンフランシスコ・49ers、ハリス・ブリッツァー・スポーツ&エンターテイメント(Harris Blitzer Sports & Entertainment)社、オークビューグループ(Oak View Group)、ライブネーション/チケットマスター(Live Nation/Ticketmaster)といったエレベートの資本パートナーのグループに加わることを意味する。

エレベート・スポーツ・ベンチャーズのショーン・ドス国際事業本部長は、エヴァートン・スタジアムのマーケティング業務を受注したことについて、次のように話した。

「このようなユニークな土地に、世界でも有数のスタジアムを建設するというエヴァートンの野望は、同クラブのレガシーとリバプール市を永遠に変える可能性を秘めています。

私たちはエヴァートンのパートナーとして、プレミアリーグで最も環境に配慮し、先進的な技術を備え、そしてファンに優しいスタジアムを実現しようとするクラブの取り組みをサポートできることを光栄に思っております。エヴァートンとエレベートはクラブのファン、選手、パートナー、そしてリバプールの幅広いコミュニティのために、最上級の体験を創出するという共通のコミットメントにおいて連携し、その成功に自信を持って取り組んでおります」

リバプール北埠頭にあるエヴァートンの新本拠地は、建設中の単一敷地の開発事業としては英国最大のもので、エヴァートンは2021年8月10日に総工費5億ポンド(約830億円)の新スタジアム建設事業の起工式を実施している。

直近の13ヶ月の間に、アイリッシュ海から浚渫した砂で係船地を埋めるという工学技術の偉業が達成され、指定文化財でない建造物は解体され、レンガ、ガラス、鉄筋構造の基礎が敷設された。北と南のスタンドの鉄骨が組み上がり、スタジアムの骨格がはっきりと目視できるようになっている。

*換算額はすべて2022年12月下旬時点のもの

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Everton brings in Elevate to market new stadium

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