ラグビーのセール・シャークス、クラブ生誕の地の新スタジアムへの帰還を視野に
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セール・シャークスの現在の本拠地のAJベル・スタジアム
セール・シャークスの現在の本拠地のAJベル・スタジアム (画像:AJ Bell Stadium)

イングランドの15人制ユニオン式ラグビー、プレミアシップ(1部)のセール・シャークスは、スポーツビレッジ開発事業の一環で建設される新スタジアムを新たな本拠地とする意向を表明した。

現在、クロスフォード・ブリッジ・プレイング・フィールズの敷地をシャークスの最先端コミュニティスタジアムを含む多目的スポーツ&アクティビティハブに再開発する構想があり、グレーター・マンチェスター広域都市圏の住民を対象にした意識調査も実施されている。

このクロスフォード・ブリッジ・コミュニティ・スポーツ・ビレッジ構想は、クロスフォード・フューチャーズ(Crossford Futures)社が推進しており、セール・シャークスも開発パートナーとして精力的に活動している。今後2か月にわたり、地元住民や企業は2段階の意見交換会に参加し、計画に対する意見を述べる機会を得る。まず、2020年6月22日から第1弾として、立地の将来的な活用方法やプロジェクトが地域コミュニティに与える悪影響の可能性など、初期ビジョンに対する意見を募る場が設けられた。

構想の一環として注目されているのが、シャークスの男女ラグビーチームがクラブの健康促進・教育・バリアフリー社会活動を実施しているシャークス・コミュニティ信託基金(Sharks Community Trust)と共にクラブ生誕の地であるトラッフォード市に帰還する計画だ。現在、イングランド北部のクラブとしては唯一プレミアシップに所属しているシャークスは、1861年の創立以来、トラッフォード市を本拠地としてきた歴史があるが、2012年以降は近隣のサルフォード市のAJベル・スタジアムをホームグラウンドにしてきた。

セール・シャークスのディレクター・オブ・ラグビー、スティーブ・ダイアモンド氏は、クラブ生誕の地への帰還の可能性について次のように話した。

「セール・シャークスは常に、クラブの本来のホームタウンの地であり、昔からシャークスを応援してくれていたファンやサポーターの方々や地域コミュニティの皆様が住んでいる、セールへの帰還を望んでいました。クロスフォード・ブリッジ再開発事業は、シャークスが長期間にわたって本拠地として利用できるホームスタジアムを建てる機会を得るだけでなく、次世代のスポーツスターを目指す地域の子供たちに男女両チームの一流の選手が活躍する姿を間近で見せる絶好の機会になるでしょう。

セール・シャークスの選手・スタッフ全員が、クロスフォード・ブリッジ再開発計画が描くクラブの将来像に興奮しています。クラブはファンやサポーターの皆様と一緒に計画を進めていき、新たなホームスタジアムへのご意見も募っていきたいと思っています」

(動画:Sale Sharks)

また、トラッフォード市議会のアンドリュー・ウェスタン市議は次のように話した。

「クロスフォード・ブリッジ再開発計画は非常に楽しみな提案で、市議会としても市民の皆様のご意見に耳を傾けることに合意しました。地域コミュニティのためのスポーツ施設は、地域住民の皆様の健康増進にも関係しており、市議会も重要視しています」

シャークスと13人制リーグ式ラグビーのスーパーリーグ(1部)に所属するサルフォード・レッドデビルズは、収容人数11,500人のAJベル・スタジアムが完成した2012年から同スタジアムを本拠地として利用している。AJベル・スタジアムはサルフォード市議会と不動産ディベロッパーのピールL&P(Peel L&P)社が共同所有しているが、ここ数年は赤字経営が問題視されていた。

シャークスがトラッフォード市へ移転すれば、AJベル・スタジアムは主要テナントを失うことになるが、同スタジアムにおけるシャークスの将来は以前より疑問視されてきた。2017年7月にはシャークスがAJベル・スタジアムの所有権買収を試みたが、クラブは買収交渉が失敗した場合は自前で新スタジアムを建設すると代案を提示していた。

サルフォード市のポール・デネット市長はクロスフォード・ブリッジ再開発計画について、Manchester Evening Newsに次のように話した。

「セール・シャークスが移転してしまうことになれば非常に残念です。もし、サルフォードに残ってくれるよう説得することで考えを変えてくれるのであれば、市はいかなる説得でもしますが、同時にシャークスがクラブにとって一番条件の良い場所を見つけようとしていることも理解できます。クロスフォード・ブリッジ再開発計画はまだ初期段階なので、実現には数年かかるでしょうが、それでも計画の成功を心から祈っています。スタジアムの運営管理者としては、事業を継続するうえで不測の事態に対策を講じることが必要で、今回の事態についてもしっかりと対処していきます。

2019年はAJベル・スタジアムで開催された約500のイベントに37,000人を超える人々が来場し、今後はさらに多くのお客様に来ていただけるよう取り組んでいきたいと思っています。サルフォード市議会は、スタジアムで収益を上げる運営管理会社に貸付を行なっており、その利子を原資として設備の維持・修繕を実施しています。市からの貸付は、運営管理会社の運転資金として使われているほか、スタジアム周辺の土地が売却されて負債が完済されるまで、サルフォード市議会とピールL&Pの投資を守るのに重要な役割を果たしています」

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Sale Sharks seek return home with sports village plan

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