イーデン・パーク、障がい者就労支援事業に厨房施設を提供
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イーデン・パークで活動するザ・クッキー・プロジェクトのメンバーたち
イーデン・パークで活動するザ・クッキー・プロジェクトのメンバーたち (画像:supermarketnews)

ニュージーランド北島のオークランド市のイーデン・パークは、障がい者就労支援の社会事業『ザ・クッキー・プロジェクト(The Cookie Project)』の活動のために、同スタジアムの厨房を提供することを決定した。

ザ・クッキー・プロジェクトは、障がいを持つ市民がクッキーを作って販売する就労支援事業だが、2020年にニュージーランドを襲った新型コロナウイルス第1波によるロックダウンの影響で、調理場所を必要としていた。イーデン・パークの決定により、ザ・クッキー・プロジェクトのクッキー商品は同スタジアムの入場ゲートGの受付で購入できるほか、今後はイーデン・パークで開催されるスポーツの試合やイベント、さらにオンラインストアでも購入ができるようになるという。

イーデン・パークのニック・ソートナー最高経営責任者(CEO)は、ザ・クッキー・プロジェクトへの支援は地域コミュニティを重視する同スタジアムの価値観に合致するものだとし、次のように話した。

「イーデン・パークは、ニュージーランドおよびオークランドを代表するインクルーシブベニューとなることを目指しており、地域コミュニティとの関係強化は私たちの事業の核を成すものです。

零細企業や事業規模の小さいコミュニティ活動を支援するのはニュージーランド経済界の義務であり、イーデン・パークは社会と経済の両面で地域コミュニティ再建をサポートする需要な役割を果たせると考えております。

今回のザ・クッキー・プロジェクトとのパートナーシップは、企業ブランドを使って社会的に意義のある活動を支援することや、遊休施設を活用してすべてのニュージーランド人に恩恵をもたらすことが現実として可能であることを証明しています。実際にザ・クッキー・プロジェクトのメンバーが作業し、就労が彼らにとっていかに重要であるかをこの目で見て、今回のパートナーシップが大成功だと感じました。また、私自身もオフィスで彼らのクッキーが食べられるようになり、とても嬉しく思っています」

2018年に設立されたザ・クッキー・プロジェクトは、障がいのある市民に意義のある就労機会を提供しているだけでなく、手作りクッキーの販売を通じて成人の最低賃金である時給18.90NZドル(約1,380円)を支払っており、設立以来、実に2,400時間を超える雇用を創出している。

ザ・クッキー・プロジェクトの共同創業者のエリック・チュア最高経営責任者(CEO)は、新型コロナウイルス第1波によるロックダウンにより、メンバーが活動する安全な調理場所の確保が難しくなったことを明かし、次のように話した。

「新しい厨房の利用開始1週間前に、新型コロナ第2波のロックダウンを懸念した所有者が賃貸契約を破棄したのです。調理スタッフを含むプロジェクトチーム全体にとって大きなショックでした。

そこでSNSなどを通じて緊急支援を呼び掛けたところ、イーデン・パークの心温かい事業チームの皆様が連絡をくださり、10日後にはスタジアムの厨房が私たちの新たなホームになりました。

現在は、2020年クリスマスクッキーセットの準備を進めていますが、より多様性に満ちたインクルーシブな『アオテアロア(マオリ語でニュージーランド)』を目指すイーデン・パークの支援がなければ、私たちの事業を続けることはできませんでした。イーデン・パークの皆様に心から感謝しています」

※金額はすべて2020年11月下旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Eden Park opens kitchen for social enterprise The Cookie Project

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