サウスエンド・ユナイテッド、自治体の住宅問題を解決する新スタジアム整備案で三者協定を締結
サウスエンド・ユナイテッド、自治体の住宅問題を解決する新スタジアム整備案で三者協定を締結

サウスエンド・ユナイテッド、自治体の住宅問題を解決する新スタジアム整備案で三者協定を締結

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サウスエンド・ユナイテッドの新スタジアムの外観イメージ
サウスエンド・ユナイテッドの新スタジアムの外観イメージ (画像:Southend United)

イングランドのサッカー、フットボールリーグ1(3部)のサウスエンド・ユナイテッドFCは、以前から提案していた商業施設整備計画の代わりに、低価格の賃貸住宅マンションを併設する新スタジアム建設計画案について、サウスエンド=オン=シー市議会およびシティズン・ハウジング(Citizen Housing)社と三者協定を締結した。

クラブと市議会、官民連携事業(PPP)を専門とする住宅・再開発事業投資会社のシティズン・ハウジングの三者は、クラブの現在の本拠地『ルーツ・ホール』から徒歩8分の位置にあるフォセッツ・ファームに新スタジアムを整備し、ルーツ・ホールの閉鎖・解体後に502戸の賃貸住宅マンションを整備する事業計画に合意した。この合意により、市の中心部にレストランや映画館、店舗などが集まる大型商業施設とスタジアムを整備し、郊外に新興住宅地を整備する以前の案は却下された。

また、市議会との合意により、フォセッツ・ファームの新スタジアム周辺にも800戸の賃貸住宅マンションが整備されるほか、シティズン・ハウジングと第三者との合弁事業体(JV)がさらに別の数百戸の住宅マンションを整備する可能性もある。フォセッツ・ファームには医療センターやコンビニエンスストア、地域コミュニティの交流ハブも整備され、市営賃貸住宅の3割は低価格の家賃で提供されることが決まっている。

インフラ整備やスタジアム建設のために巨額の投資ローンが組まれ、住宅マンションが新築されることから、英国政府の住宅提供行政機関であるホームズ・イングランド(Homes England)も暫定的ではあるものの、サウスエンドのスタジアム・住宅マンション整備計画案を支持していることを表明している。なお、スタジアムの座席数は第1段階では14,000席が設置される。

サウスエンド・ユナイテッドは、ルーツ・ホールの住宅マンション整備とフォセッツ・ファームのスタジアム・住宅マンション整備の両事業の建築開発許可取得を望んでおり、許可取得後にシティズン・ハウジングが両事業の資金調達と建設を開始する。サウスエンド=オン=シー市はどちらの事業にも資本投資をしないが、三者協定の拘束力により、計画実現は可能だとしている。

また、市はスタジアム建設には一切関与しないものの、協定の法的枠組みの性質により、フォセッツ・ファームの新スタジアムは、ルーツ・ホールが閉鎖する前に完成することが条件となっている。

サウスエンド・ユナイテッドのロン・マーティン会長は、新スタジアム整備事業に向けた三者による合意について次のように話した。

「市議会は、以前提案された街の中心部に商業施設を整備する案が実施した場合に、どのような影響があるか心配しており、クラブとしては市議会の考えに真摯に耳を傾けました。

結果として、市議会や他のパートナー企業と協力して事業を進めていくことが決まり、新スタジアム建設は、サウスエンド=オン=シー市民の皆様に誇りに思ってもらえるような整備事業になると信じています。また、今回の合意を受け、クラブの本来の力を発揮するのにふさわしい新スタジアムの建設が実現にまた一歩近づきました。すべてのサポーターの皆様と共に喜びを分かち合いたいと思います」

また、サウスエンド=オン=シー市議会のイアン・ギルバート議長は、三者合意について次のように話した。

「今回の合意は私たちすべての市民にとって大きなニュースです。新型コロナウイルスの感染が広がり、難しい状況が続く中、新スタジアム計画を前に進めることができたことを嬉しく思っています。市議会は、長期にわたってサウスエンド・ユナイテッドと緊密に連携してきました。協定が結ばれたことで、市が長い間必要としていた新たな集合住宅を整備できるだけでなく、街の中心部に大型商業施設ができてしまうという懸念もなくなり、非常に嬉しく思っています。

サウスエンド=オン=シー市にはもっと住宅が必要ですし、特に低価格の賃貸住宅が必要とされています。市議会としても、生活に必要な市民サービスを拡充するためには、収入を増やしていく必要があります。現在のような非常事態においては、質の高い市民サービスの重要性は明白です。その一方で、私たちは常にサウスエンド・ユナイテッドというサッカークラブが、市にとっていかに重要かを認識してきました。今回の合意により、クラブの未来を確実なものにする新スタジアムを建設する機会を手に入れることができ、まさにWin-Winの状況といえるでしょう」

サウスエンド・ユナイテッドは1955年以来、収容人数12,392人のルーツ・ホールを本拠地としている。

サウスエンド・ユナイテッドの現在の本拠地『ルーツ・ホール』
サウスエンド・ユナイテッドの現在の本拠地『ルーツ・ホール』 (画像:Southend United)

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - Southend hails 'landmark' stadium agreement

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