『フィールド・オブ・ドリームス』ゆかりの地に常設ボールパークを建設する動きが活発化
『フィールド・オブ・ドリームス』ゆかりの地に常設ボールパークを建設する動きが活発化

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MLBアット・フィールド・オブ・ドリームスが開催された仮設球場
MLBアット・フィールド・オブ・ドリームスが開催された仮設球場 (画像:MLB Photos)

野球の北米最高峰、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)が、名作映画『フィールド・オブ・ドリームス』の舞台となったアイオワ州ダイアーズビルで2021年8月12日に開催した『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』。これが好評だったことを受け、新たな企画が始動した。構想6年、企画2年の時を経て実現した『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』では、映画のロケーションとして人気の『フィールド・オブ・ドリームス・ムービーサイト(Field of Dreams Movie Site)』の隣に仮設ボールパークが整備され、シカゴ・ホワイトソックスとニューヨーク・ヤンキースという人気球団がアイオワ州初のMLB公式戦で対決したが、今回は同じ場所に常設ボールパークを建設する。

第1回『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』の様子
第1回『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』の様子 (画像:All-Star Ballpark Heaven)

『フィールド・オブ・ドリームス』はケビン・コスナー、レイ・リオッタ、ジェームズ・アール・ジョーンズ、エイミー・マディガンなどが出演した作品で、1990年のアカデミー賞では作品賞などにノミネートされた。アイオワ州で農業に勤しみ、トウモロコシ畑を世話するキンセラが「お前がそれを作れば、彼はきっとやってくる」という声を聞いて畑を野球場に変える物語。

映画が公開された1989年以降、撮影の舞台となったランシング・ファミリー・ファームは、現在は『フィールド・オブ・ドリームス・ムービーサイト』という人気の観光名所となっている。2011年には、フィールド・オブ・ドリームス・ムービーサイトを野球ファンや選手、その家族にとって特別な場所として保全するために、デニーズ・スティルマン氏と投資家たちが同地を購入。

スティルマン氏は、同地で特別な試合を開催することを目指し、2015年からMLBと協議を開始したが2018年に死去。その後、2020年8月13日に『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』が開催されることが決まったものの、新型コロナウィルスの世界的な蔓延を受け、1年の延期の後、『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』は2021年8月12日に無事開催された。

2021年の『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』の成功を受け、『フィールド・オブ・ドリームス』を製作・配給したユニバーサル・ピクチャーズ(Universal Pictures)とMLBは、2022年にも同イベントを開催し、今度はシンシナティ・レッズとシカゴ・カブスが対戦すると発表 したが、アイオワ州のDes Moines Register紙は、ダイアーズビルの同地に常設ボールパークを建設するため、5,000万米ドル(約63.5億円)の建設費を募るNPO団体『This Is Iowa Ballpark Inc』が発足し、ダビューク郡の観光公社であるトラベル・ダビューク(Travel Dubuque)が計画を推進していると報じている。また、ダビューク郡議会もこの計画を支持しており、米国救済計画法(American Rescue Plan Act)に基づく補助金として500万米ドル(約6.35億円)を配分することも伝えられている。

常設ボールパークの収容人数は3,000人で、1年を通じて様々なイベントの開催が想定されている。ボールパークの土地となる『オールスター・ボールパーク・ヘブン(All-Star Ballpark Heaven)』を所有するゴー・ザ・ディスタンス・ベースボール(Go The Distance Baseball)社は、ユースチーム用の野球/ソフトボール施設、選手寮、そしてホテルの建設により、ボールパークエリアを拡張する計画を発表している。

トラベル・ダビュークのキース・レイ社長兼最高経営責任者(CEO)はDes Moines Register紙に対し、常設ボールパークについて次のように話した。

「ボールパーク周辺も含め、1年を通じてエリア一帯で異なるイベントや大会を開催できるということが重要です。すでに多くの関心が寄せられており、私たちも驚いています。もちろんMLBの公式戦が開催されれば、多くの訪問客が観戦に来ますが、私たちはボールパーク自体が人気の観光名所になると考えております」

なお、ゴー・ザ・ディスタンス・ベースボール社が所有している『オールスター・ボールパーク・ヘブン』および隣接する『フィールド・オブ・ドリームス・ムービーサイト』の経営権は、アメリカ野球殿堂入りしたフランク・トーマス氏が率いる団体が2021年の第1回『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』後に取得している。

※金額はすべて2022年5月下旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - PERMANENT FIELD OF DREAMS STADIUM PROPOSED FOR IOWA

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