野球の北米最高峰、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)のピッツバーグ・パイレーツは、本拠地のPNCパークにおけるファン体験向上を目的とした球場アップグレード事業の詳細を発表した。新施設は、2022年シーズンのホーム開幕戦となる4月12日のシカゴ・ベアーズ戦でお披露目となった。
今回のアップグレード事業では、新たにフィールドを見渡せる社交スペースや新コンセプトに基づいて刷新された飲食売店やホスピタリティエリア、キッズエリア、そして球団の歴史に触れることができるファンゾーンなどが整備された。
パイレーツのボブ・ナッティング会長は今回、PNCパークでのファン体験向上のために、ボールパーク設計の第一人者であるジャネット・マリー・スミス氏と協業。スミス氏は、ボルチモア・オリオールズの本拠地『オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズ』やボストン・レッドソックスの本拠地『フェンウェイ・パーク』、ロサンゼルス・ドジャーズのドジャー・スタジアムでもファン体験向上を目的とした改修プロジェクトに携わってきた。
PNCパークの新たなブルペンには2列のビールタップレールや快適な座席、デジタルモニターなどが特徴的な『ファットヘッズ・ブルペン・バー(Fat Head's Bullpen Bar)』が開設された。子ども用のキッズエリアは、センターフィールドエリアに向かうアレゲニー川沿いの遊歩道『リヴァーウォーク(Riverwalk)』 に並行するかたちで拡張され、特大サイズのボブルヘッドフィギュアや海賊船をモチーフにした遊具が新たに設置された。
センターフィールドのフェンス席の最上部には、新たな社交スペースの『ザ・ランディング(The Landing)』が登場。ビールタップレールも刷新され、テーブル席やカウンターチェアでフィールド上の試合とアレゲニー川向こうのダウンタウン地区の街並みの両方を楽しめる贅沢な空間となっている。
また、パイレーツは、ホスピタリティサービス業のアラマーク(Aramark)社とのパートナーシップで新たな飲食サービスのコンセプトを導入したほか、レフト側外野席の中間部に位置する観戦スペース『ザ・パティオ(The Patio)』やアレゲニー川に面した『ピクニック・パーク(Picnic Park)』の家具と照明もアップグレードされた。
パイレーツは他にも、PNCパーク内に球団やピッツバーグ市における野球の歴史や永久欠番の選手を紹介する展示品をアレゲニー川沿いに展開した。
パイレーツのボブ・ナッティング会長は、PNCパークのアップグレードについて次のように話した。
「チームがフィールド上で活躍できるよう準備する中、球団フロントはPNCパークにおけるファン体験が進化し続ける方法を模索してきました。我々には、PNCパークがすべてのファンの皆様を温かくお迎えし、時代とともに変わりゆくお客様のニーズを満たせるよう、球場内のゲームデー体験を常に向上していく責務があります。さらに、今回の改修では最新施設の設置だけでなく、パイレーツおよびピッツバーグ市における野球の長く豊富な歴史について、ファンの皆様にもっと深く知ってもらうための展示や仕掛けも設置いたしました」
今回のPNCパーク改修プロジェクトに参加したジャネット・マリー・スミス氏は、次のように話した。
「最初にナッティング会長と球場内を歩いた時から、PNCパークにおけるボールパーク体験を進化させ、この球場独自の素晴らしい特徴をさらに向上することが重要だと一目で理解しました。パイレーツでは、ファンの観戦行動傾向やボールパーク体験の性質が変化してきているということを明確に認識していたのです。
そのため、今回のアップグレードではファンの皆様が新しい観戦スペースを楽しみながら、同時にフィールドでのアクションにも釘付けになれるよう、壁やフェンス、そして一部の座席まで除去して常に試合を身近に感じることができる空間設計を心掛けました。また、野球史の研究家も喜ぶ資料展示や子どもたちのためのキッズエリア、友人たちとの楽しいひとときを創り出すクラフトビールや新しいフードコンセプトで生まれたメニューなど、ありとあらゆるファンの方々に楽しんでもらえる仕掛けを設置することを重視しました」
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元記事 - PIRATES UNVEIL PNC PARK UPGRADES AHEAD OF NEW SEASON
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