スペインのサッカー、ラ・リーガ・サンタンデール(1部)のビジャレアルCFは、本拠地『エスタディオ・デ・ラ・セラミカ』史上最大規模の改修プロジェクトを実施すると発表した。プロジェクトの計画自体は2022年2月に報道されていたが、今回クラブが正式に概要を公表した。
エスタディオ・デ・ラ・セラミカは1923年の開場以来、ビジャレアルの本拠地として使用されており、今回の大規模改修では躯体の外観や機能改善に重点を置く。改修工事は、世界的なプロジェクトを多数抱えるIDOM社と地元の建設会社のアルビベン(Alviben)社が担当し、「現代的かつアバンギャルド(前衛的)な」スタジアムを目指す。
今回の改修では、プリフェレンシア・スタンドとフォンド・スール・スタンドの角に、両スタンドを結ぶ新たなコーナースタンドが新設され、スタジアムの全スタンドが繋がるものの、収容人数は改修後も23,500人のままだ。ビジャレアルは、プリフェレンシア・スタンドの座席数を減らし、座席間のスペースを広くすることで今まで以上に贅沢な観戦体験をファンに提供したいとしている。
また、現在使用されている座席はすべて新しいものに交換され、屋根も延伸されることで全席新たな屋根に覆われることになる。21m × 7mの大型ビジョン2台が設置され、PAシステムとLED照明も刷新される。
屋内スペースについては、フォンド・スール・スタンド最上階に多目的スペースが開設され、エントレリネアス・レストランも改築されるほか、クラブ・ミュージアムのスペースも整備される。さらに再生可能エネルギーによる電力供給確保のため、屋根には太陽光発電パネルが設置される。
ビジャレアルは、改修の総工費を3,500万ユーロ (約47.7億円)と試算しており、2021-22年シーズンのホーム最終戦後の2022年5月16日を起工日としている。2022 FIFAワールドカップ(カタール大会)閉幕後、12月29~31日のリーグ戦がこけら落としとして予定されている。
ビジャレアルCFのフェルナンド・ロッチ会長は、エスタディオ・デ・ラ・セラミカ改修プロジェクトについて次のように話した。
「このヴィラ=レアルという素晴らしい街でクラブ創立100周年を迎え、スタジアムを改修することができ、非常に満足しております。この街は常にビジャレアルと共に歩み、発展してきた歴史があります。
エスタディオ・デ・ラ・セラミカで開催された2022年5月3日のUEFAチャンピオンズリーグ準決勝(vsリヴァプールFC)第2戦は、まさにチームとファンが一体になった最高の瞬間でしたが、今回のスタジアム改修はクラブとヴィラ=レアルの街、そしてカステリョン県が一体となる特別な事業なのです」
なお、改修工事の間はエスタディオ・デ・ラ・セラミカを使用できなくなるため、ビジャレアルは2022-23年シーズン前半のホーム戦をエスタディ・シウダ・デ・バレンシアで開催する方向でレバンテUDと合意済みだ。
ロッチ会長は、改修の工期について次のように説明した。
「私たちがビジャレアルの経営陣に就いた1997-98年シーズン以降、クラブは常に包括的な成長を続けてきています。その間、チームは一度もエスタディオ・デ・ラ・セラミカ以外の場所でホーム戦を開催したことはありませんが、今回の改修プロジェクト進行中はスタジアムが使用できなくなります。こういった事情もあり、W杯によるリーグ中断期間中に工事を行なうことを決めたのです」
※金額はすべて2022年5月下旬で換算
Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - VILLARREAL TO TRANSFORM ESTADIO DE LA CERÁMICA
THE STADIUM HUBの更新お知らせはこちらをフォロー
Twitter:@THESTADIUMHUB
Facebook:THE STADIUM HUB