バスケットボールの北米最高峰、NBAのサンアントニオ・スパーズは、紫外線(UV)技術を駆使した消毒ソリューション開発を専門とするゼネックス・ディスインフェクション・サービスズ(XenexDisinfection Services)社が製造する紫外線照射ロボット『LightStrike(ライトストライク)』を購入し、本拠地のAT&Tセンターに導入した。
ゼネックス社は、スパーズのホームタウンであるテキサス州サンアントニオ市に本社を置く企業で、同社が開発したライトストライクは、断続的にパルスドキセノン紫外線を照射して物質の表面に存在するウイルスや細菌を不活化するロボットだ。
ライトストライクが照射する強力なパルスドキセノン紫外線は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して4種類の損傷を与え、変異や複製を妨げる。
照射サイクルは2分間で、サイクル間のウォームアップや照射後の冷却を必要としないため、スパーズはAT&Tセンターの会議室や更衣室、リハビリルーム、VIPスイート室、トイレ、オフィス、売店エリア、エレベーターなどの諸室や施設に複数台のライトストライクを設置。1台につき、1日に12ヶ所の消毒が可能になったという。
今回の発表に先立ち、現在は無観客で公式戦を開催しているスパーズは2021年1月に衛生・安全コンサルティング会社のジャームロジック(GermLogic)社と新たにパートナーシップ契約を締結。AT&Tセンターに200台の空気清浄機を設置するなど、感染症対策の徹底を優先事項としてきた。
AT&Tセンターのバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、ケイシー・ヘヴェリング氏は、ゼネックスのライトストライク導入について次のように話した。
「私たちの目標は、AT&TセンターをNBAで最も清潔で安全なアリーナにすることで、ライトストライクはこの目標達成に必要不可欠なツールです。
長い時間をかけて数百の技術やソリューションを吟味しましたが、ライトストライクとそのUV技術の新型コロナウイルスに対する有効性を知り、最も清潔で安全な環境を確保するためにはすぐにでも導入しなければいけないと即決しました」
また、ゼネックスのアイリーン・ハーン世界販売&マーケティング担当バイスプレジデントは、スパーズとの契約について次のように話した。
「サンアントニオ・スパーズの施設消毒計画に参加できることは、ゼネックスにとってもちろん誇らしいことですが、何よりスパーズが地元のチームで、私たちがスパーズを愛していることから、今回の契約は一層特別なものと感じています」
なお、アメリカのプロスポーツ界で初めてライトストライクを導入したのは、アメフトの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のカロライナ・パンサーズで、本拠地『バンク・オブ・アメリカ・スタジアム』に2台を導入している。
日本ではテルモが独占販売権を持っており、大学病院などの医療機関で利用されているほか、一部のスポーツ施設でも実証実験が行われている。
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