南オーストラリア州政府は、2023年FIFA女子ワールドカップの開催候補地として挙がっている州都アデレードの球技場『ハインドマーシュ・スタジアム』に、国際大会開催に必要な改修費用として4,500万豪ドル(約34.5億円)を投入する準備があることを明らかにした。
州政府が進める『南オーストラリア州スポーツ&レクリエーションインフラ整備計画(State Sport and Recreation Infrastructure Plan)』では、同州がスポーツ黄金時代を迎えるために必要なインフラ投資として、2億900万豪ドル(約160億円)の整備予算を計上しており、そのうちの8,900万豪ドル(約68.3億円)が前述のハインドマーシュ・スタジアムとメモリアル・ドライブ・テニス・センターの2ヶ所の改修に充てられることが決まっている。
ハインドマーシュ・スタジアムは、サッカーのAリーグ(1部)のアデレード・ユナイテッドFCの本拠地で、収容人数は16,500人。Aリーグでの使用時は、ネーミングライツの関係でクーパーズ・スタジアムの呼称で知られる。FIFA女子ワールドカップ2023はオーストラリアとニュージーランドの共催となっており、オーストラリアではハインドマーシュ・スタジアムを含む7ヶ所が立候補している。FIFAは今後、オーストラリア国内の5ヶ所を開催地として選定する予定で、ハインドマーシュ・スタジアムもワールドカップ開催を見据えた改修を実施していくことになる。
4,500万豪ドルの費用はピッチの全面張り替え、照明設備のアップグレード、東バックスタンドの屋根設置、更衣室の刷新、メディア/放送設備の改修、障がい者アクセスとホスピタリティエリアの刷新に使われる。
また、ハインドマーシュ・スタジアム同様に改修が予定されるメモリアル・ドライブ・テニス・センターは、テニスの4大大会の全豪オープン開幕1週間前に前哨戦として行われるアデレード国際の会場として知 られる。4,400万豪ドルの改修費用は、同会場の改修第2段階に使われる。2019年末に竣工した第1段階ではメインコート全体を覆う屋根が設置されていた。
第2段階では4棟のスタンド全てが増築され、合計1,500席の座席が追加される。新たな収容人数は6,000人となる。また、隣接するクリケット場のアデレード・オーバルへのアクセス経路が改善されるほか、イベント用エリアやパーティ会場の整備、最新のデジタルインフラの導入、最高レベルの練習場の整備も実施される。
南オーストラリア州のスティーブン・マーシャル首相は、インフラ整備計画が同州のスポーツ事情を大きく変える起爆剤となり、多くの雇用を生み出すとしたうえで次のように話した。
「今回のインフラ投資は、州内のすべてのカテゴリのスポーツレベルを飛躍的に向上し、南オーストラリアを全国有数のスポーツ都市に押し上げるものです。
建設工事が始まれば数百の雇用が創出され、地域の零細企業に収益をもたらすことになり、州全体の経済を活性化することになるでしょう」
※金額はすべて2020年11月下旬で換算
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元記事 - ADELAIDE VENUES BOOSTED BY AUD$89M FOR REDEVELOPMENT
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