オーストラリア/NZの13人制リーグ式ラグビー最高峰、ナショナル・ラグビー・リーグ(NRL)のノースクイーンズランド・カウボーイズは、新たに完成した本拠地『クイーンズランド・カントリー・バンク・スタジアム』で2020年3月13日に杮落としとなるNRL公式戦で同州のライバルであるブリスベン・ブロンコスに28‐21で勝利した。
クイーンズランドダービーとなった記念すべき一戦には、22,459人が来場し、ホームチームと共に新スタジアムでの船出を祝ったが、試合直前にオーストラリアのスコット・モリソン首相が2020年3月16日(月)より、500人以上が集まるイベントを禁止する発表をしたことから、試合開催を危惧する声も聞かれていた。
NRLは所属する16クラブとの実行委員会において、2020年シーズンの開幕節は予定通り開催するものの、第2節については無観客で実施することで合意していた。
クイーンズランド・カントリー・バンク・スタジアムの杮落としに先立ち、NRLのトッド・グリーンバーグ最高経営責任者(CEO)は、多くのクラブが新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けると認めたうえで、資金繰りに苦しむクラブにはNRLも必要な財政支援をしていくとし、次のように話した。
「新型コロナウイルスは、NRLに所属する全16クラブと協議そのもの大きな経済的ダメージを与えることになります。私たちはこれまでに経験したことのない危機に直面しており、財政的に苦しいクラブにはリーグも支援をしていきます。この危機はすべてのクラブや関係者が一丸となって乗り越えていかなく てはなりません。今後は試合がないことでクラブにどのような影響が出ているのか精査していきますが、シーズン単位でみると、損失は非常に大きいものになります。
全16クラブは同じ立場にあり、同じアドバイスを受けて開幕節への準備をしています。何か変更があれば、その度に評価していきますが、不幸中の幸いでステート・オブ・オリジン(QLD州とNSW州の選抜チームが対戦する年次の州対抗戦シリーズ)は2020年5月まで始まりません。その時までに状況が改善していれば良いのですが、早めに準備をしておくことで後にその恩恵を受けることができるかもしれません」
クイーンズランド・カントリー・バンク・スタジアムの総工費は2億9000万豪ドル(約201億円*)。座席数は25,000席で、カウボーイズの以前の本拠地の1300SMILESスタジアムよりも7,000席多い。サウスタウンズビル市の同スタジアムの正式名称はノースクイーンズランド・スタジアムだが、2019年12月にクイーンズランド・カントリー・クレジットユニオン(Queensland Country Credit Union)社がネーミングライツ(命名権)を獲得し、現在の呼称になった。
※金額はすべて2020年4月下旬で換算
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元記事 - QUEENSLAND COUNTRY BANK STADIUM MAKES NRL BOW
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