クロアチアの首都ザグレブ市は、19世紀末より同市のスポーツハブとして広く利用されてきた『スポーツ&レクリエーション・コンプレックス・スベティツェ(ŠRCスベティツェ)』の再開発を含む都市計画事業について、一般競争入札を実施することを発表した。同事業には、クロアチアサッカーの聖地として知られるスタディオン・マクシミールの建て替え計画も含まれている。
スタディオン・マクシミールはサッカーの国内リーグ、プルヴァHNL(1部)のNKディナモ・ザグレブの本拠地で、同時にクロアチア代表のホームスタジアムとしても広く親しまれている象徴的なスタジアムだ。建替え後の新スタジアムには30,000席の観客席が設置され、欧州サッカー連盟(UEFA)のスタジアム・カテゴリー4の認定要件を満たす施設になる。
また、スタディオン・マクシミールに隣接する小型スタジアムのスタディオン・ヒトレッチ・カチアンも4,000席の新施設に建て替えられるほか、陸上競技の国際連盟であるワールドアスレティックスのガイドラインに沿った収容人数2,000人の屋内施設も新設される。
なお、ŠRCスベティツェ内にはフットサルコートやバスケットボールコート、クライミングウォール、ボウリング場、フィットネスパークなどの新たなレクリエーション施設も整備される。
ザグレブ市のサーニャ・イェルコビッチ戦略的都市計画&開発局長は、ŠRCスベティツェの再開発事業について次のように話した。
「ŠRCスベティツェの再開発事業は、ザグレブ市の建築・都市計画事業としては、最も多くが要求される難易度の高い競争入札になるでしょう。
審査期間だけでも約6か月を要すると考えていますが、年内に契約業者を選定できれば、事業計画書や建設に必要な各種許可を取得して2021年内には着工できるでしょう」
現在、スタディオン・マクシミールでは主要国際大会を開催できないが、イェルコビッチ氏は新スタジアムはUEFAや国際サッカー連盟(FIFA)のスタジアム水準を満たす仕様になるとし、次のように話した。
「新スタジアムは、ザグレブ市にとって最も重要な市営施設になると考えており、建設工事の着工に向けて粛々とて手続きを進めていく必要があります」
また、NKディナモ・ザグレブのヴラトカ・ペラス最高経営責任者(CEO)も、新スタジアムの整備に向け、ザグレブ市に全面的に協力していくと話した。ディナモは2020年3月上旬に役員会を開き、1949年以来本拠地としているスタディオン・マクシミールの解体と建て替えについて、全会一致で承認した。
収容人数35,000人のスタディオン・マクシミールは1912年に開場した歴史的なスタジアムだが、ザグレブではここ数年にわたり、新スタジアム整備の必要性について活発な議論がなされてきた。2019年11月にはザグレブ市が、ディナモとの共同事業でスタディオン・マクシミールを建て替える方向でクラブと合意したと発表していた。
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元記事 - MAKSIMIR SET FOR DEMOLITION AS ZAGREB PLANS NEW STADIUM
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