アフリカ南部のジンバブエ共和国のカースティ・コベントリー青年・スポーツ・芸術・娯楽相は、首都ハラレのナショナル・スポーツ・スタジアム(NSS)の所管が、同国の地方行政・公共事業・国家住宅省から青年・スポーツ・芸術・娯楽省に移管したと発表した。
1987年に開場した60,000席のNSSはジンバブエ最大のスタジアム。だが、開場後は2010年まで一度も改修されなかったこともあり、施設の老朽化が問題視されていた。事態を重く見たアフリカサッカー連盟(CAF)は2019年11月、ジンバブエにスタジアム調査チームを派遣。同年12月1日に発表した報告書の中では、NSSと第二都市ブラワヨのバーバーフィールズ・スタジアム、中部ズビシャバネ市のマンダバ・スタジアムに改善の余地があると指摘。最終的にCAFが2020年2月にジンバブエ・サッカー協会(ZIFA)による国際試合開催を禁止していた。
CAFの通達を受けたジンバブエ政府は2020年3月上旬に、2,910万ポンド(38.7億円*)をかけて指摘された3ヶ所のスタジアムを改修する意向を表明。ZIFAもCAFに国際試合の禁止決定を再考するよう要請したが、CAFは同年3月10日にこの要請を棄却した。これにより、同年3月下旬のアフリカネイションズカップ予選のジンバブエ対アルジェリアの一戦は、南アフリカ共和国ヨハネスブルクのオーランド・スタジアムで開催れることになった。
女子200m背泳ぎで2004年アテネ五輪と2008年北京五輪を連覇し、現在は国際オリンピック委員会(IOC)の委員を務めるコベントリー大臣はツイッターで次のように説明した。
「ZIFAは、政府による当該スタジアムの改修案により国際試合は安全に開催できると説明しましたが、残念ながらCAFを説得することはできませんでした。ZIFAは今後、CAFが国内開催を認めるまで、ジンバブエ代表が試合を開催できる代替地を国外で見つける必要があります。
ただ、スタジアムに関しては朗報もあります。今回、ジンバブエの国立スタジアムであるNSSの所管が、青年・スポーツ・芸術・娯楽省に移管されることが決定しました。本省には、ジンバブエをスポーツ大国にするという目標達成に必要な経験と情熱があると自負しております」
※金額はすべて2020年4月下旬で換算
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元記事 - ZIMBABWE'S SPORTS MINISTRY ASSUMES CONTROL OF NATIONAL STADIUM
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