プレミア参入を目指すミルウォールFCがザ・デンの改修計画を発表
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ミルウォールのザ・デンの改修イメージ
ミルウォールのザ・デンの改修イメージ (画像:AFL Architects)

イングランドのサッカー、チャンピオンシップ(2部)のミルウォールFCは、本拠地『ザ・デン』をプレミアリーグ(1部)開催基準の施設に改修する計画を発表した。

今回発表された改修計画については、2020年2月上旬にロンドンのルイシャム特別区のダミアン・イーガン区長が、トップリーグ昇格を目指すミルウォールと新たなビジョンを創り上げていくことで合意したことを明らかにしていた。

クラブは近年、ザ・デンを含む一帯の土地利用について、ルイシャム区議会や不動産デベロッパーのリニューアル(Renewal)社と契約上の問題を解決するために協議を続けていたが、昨年10月に最初の契約が破棄されたため、改修に向けて動き出していた。

ミルウォールは1993年以来、20,000席のザ・デンを本拠地としてきたが、上述の問題により、ロンドン南東部のケント州への移転の可能性が囁かれていた。これは、2013年12月にルイシャム区議会とリニューアルがザ・デンに隣接する土地の自由保有権売却について交わした契約が発端となっていた。

この契約により、ミルウォールはスタジアムの改修ができない状況に陥っていたが、最終的にリニューアルが計画していた住宅などの開発事業のアプローチを変えることに合意した。この決定を受けてクラブはスタジアム改修とルイシャム特別区に「賑やかで新しいコミュニティ」を生み出す事業を進めていく意向を表明。クラブ幹部とイーガン区長、ルイシャム特別区の事業部長が集まり、計画について協議したのちにスタジアム改修計画を正式に発表した。

今後はクラブとルイシャム区議会との間で、ザ・デンおよび隣接する土地の賃借契約が締結されることが改修計画の最初のステップとなる。ミルウォールによると、クラブは賃借契約締結後に改修計画の建築開発許可について申請する予定で、現在は建設会社となるパートナー企業の選定が進んでいる。

改修計画の設計デザイン案は、クラブが昨年選定したAFLアーキテクツ(AFL Architects)社が担当しており、同社案ではスタジアムは段階的に改修され、既存の観客席の背後に新たなスタンドが増設され、最終的には収容人数が34,000人まで増加することになっている。

ミルウォールは改修計画により、ザ・デンはプレミアリーグ水準のスタジアムに生まれ変わるだけでなく、マッチデー体験を向上するための施設の拡充も実現するとしている。

改修計画では、スタジアムに隣接する土地に新たな大衆広場か整備されるほか、イベントや会議を開催するスペースや住宅マンションなども建てられる。クラブと共に地域社会貢献事業を企画・実施するミルウォール・コミュニティ信託基金(Millwall Community Trust)のオフィス施設も整備される。

また、AFLアーキテクツの改修案では、ザ・デンの既存の構造が最大限活用されることも大きな特徴だ。

ミルウォールのザ・デンの改修イメージ
ミルウォールのザ・デンの改修イメージ (画像:AFL Architects)

ミルウォールFCのスティーブ・カヴァナーCEOは、ザ・デンの改修計画について次のように話した。

「ここまで来るには長く険しい道のりでしたが、改修計画の進捗を嬉しく思っています。あとは適切な賃借契約さえ交わすことができれば、クラブと地域コミュニティの成長と発展に一役買うことができると考えています。

改修を重ね、最終的にはザ・デンをプレミアリーグ水準に整備していきながら、クラブがルイシャム特別区で持続可能な活動を続けていき、ずっと地域にとって重要な存在になっていければと思います」

また、AFLアーキテクツのシニア・アソシエイトであるブルー・コールドウェル氏は次のように話した。

「ザ・デンの改修計画が実現に向かって進み始めたのは、最高の結果といえるでしょう。クラブはミルウォールならではのユニークなブランドを大事にしながら成長していくための明確なビジョンを持っていおり、ク ラブの活躍は地域コミュニティに大きな恩恵をもたらすでしょう。ザ・デンの既存の建築構造を保存しながら段階的改修していく弊社の手法は、建築専門誌のArchitecture Journal誌が展開している『レトロファースト(RetroFirst)』*キャンペーンが推奨している既存の建物の再活用に沿った改修方法です。

また、スタジアムのファサードにはロンドン・ストック・ブリックを利用するなど、伝統的な建材を地元で調達していこうと考えています。このワクワクする、持続可能な地域活性化計画に参加できることを幸せに感じていると同時に、計画が実現するよう作業を進めていきたいと思います」

*RetroFirst=既存の建物のレノベーションや建材の再利用、付加価値税(VAT)の税制優遇などを通じ、地域循環型経済の活性化を目指して、Architecture Journal誌が展開しているエコ建築プロジェクト推進キャンペーン

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - MILLWALL DETAILS PLANS TO REDEVELOP THE DEN

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