イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のリヴァプールFCは、本拠地『アンフィールド』におけるサステナビリティ事業強化を目指し、食品廃棄や廃水、省電力分野のソリューション開発業者のイウジス(Iugis)社とパートナーシップ契約を締結した。
パートナーシップは欧州およびイウジスの主要市場であるオーストラリアが対象となり、リヴァプールはスタジアムで発生した食品残渣を水に分解する同社のリサイクル技術を導入する。
今回リヴァプールは、環境配慮型クラブ運営のために推進している『レッズ・ゴー・グリーン(Reds Go Green)』事業の一環で、イウジスの有機食品分解装置をアンフィールドに設置した。微生物と酸素の力で食品残渣を水に分解するため、外部でのゴミ処理や輸送、埋め立ての必要がない。
近年、クラブは使い捨てプラスチック削減のためのリユースカップを導入したり、市内のマールボロ通り沿いにクラブ運営のコミュニティ菜園(LFC菜園)を開園するなど、様々なエコ分野で『レッズ・ゴー・グリーン』事業を展開している。広さ1,200㎡のLFC菜園には、アンフィールドの旧メインスタンドの木材が 再利用されているほか、プラスチック製ボトルのリサイクル材も使用されている。菜園で収穫されたオーガニック野菜や果物は、マッチデーにスタジアムで提供される食事の材料となる。また、菜園の一画には、収容蜂数10,000匹の養蜂箱も設置されている。将来的には、近隣コミュニティや学校などとの共同運営も視野に入れている。
リヴァプールFCのビリー・ホーガン最高商務責任者(CCO)兼マネージング・ダイレクターは、新たなエコ事業の展開について次のように話した。
「リヴァプールは、常に環境配慮型クラブとして活動することをに全力を尽くしており、本当の意味で持続可能なクラブを目指して前進してきました。今回のイウジスとのパートナーシップで食品残渣を適切に処理することにより、私たちの目標達成にまた一歩近づくものと考えております。」
また、イウジスのビル・パパスCEOは、リヴァプールとのパートナーシップについて次のように話した。
「私たちは、食品残渣の処理という分野で存在感を示したいと考えており、欧州やオーストラリアで多大な影響力を持つリヴァプールFCという最上級のグローバルパートナーと協働することで、二酸化炭素排出量を大きく削減するための革新テクノロジーを企業のお客様にご紹介できればと思っています。」
リヴァプールは2月上旬、北ゴール裏スタンドのアンフィールド・ロード・スタンドの改修計画について、新たな改修デザイン案を公開した。改修事業の総工費は6000万ポンド(約80億6500万円*)で、クラブは2022-23年シーズン開幕までの完成を目指している。
新たに公開されたデザイン案は、昨年12月に公開された初期デザイン案に寄せられた様々な意見を基に再作成されたもので、展示会場には地元住民や地域の代表者、地元企業、そしてサポーターたちが招待された。改修後、アンフィールドはオールド・トラフォード(マンチェスター・ユナイテッドFC)とトッテナム・ホットスパー・スタジアム(トッテナム・ホットスパーFC)に続き、イングランドで3番目に収容人数が多いスタジアムになる。
※金額はすべて2020年3月下旬で換算
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元記事 - LIVERPOOL STEPS UP GREEN GOALS WITH IUGIS PARTNERSHIP
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