アフリカ西海岸のセネガル共和国のマッキー・サル大統領は、新国立スタジアムとなるスタッド・デュ・セネガルの整備工事が起工したことを受け、同国西海岸のジャムニアジョ市がアフリカ屈指のスポーツ都市となると話した。
収容人数50,000人のスタッド・デュ・セネガルは、セネガルで2022年に開催されるユースオリンピック競技大会(ユース五輪)のメイン会場となる多目的スタジアムで、2021年8月20日までに落成する予定だ。首都ダカールの南東約30㎞に位置するジャムニアジョ市内に整備され、周辺には2ヶ所の練習場も併設。そのうちの1ヶ所には陸上用トラックと2,000席の観客席も設置される。
総工費は2億3800万ユーロ(約285億円*)で、完成後のスタジアムの消費電力はすべて太陽光発電所によって提供される。1月にトルコの建設会社のスンマ(Summa)社が施工業者として契約を勝ち取った。セネガルではスポーツ施設への投資が活発になっており、2018年8月には収容人数15,000人のダカール・アレーナも同じくジャムニアジョ市内に開場している。
2月20日の起工式に参加したサル大統領は祝辞の中で次のように話した。
「15,000席の多目的スポーツ施設であるダカール・アレーナの開場に続き、今度はスタッド・デュ・セネガル整備工事が起工しました。世界屈指のスポーツベニューを揃えるジャムニアジョ市は、アフリカ屈指のスポーツ都市となることでしょう。」
スタッド・デュ・セネガル整備計画は、2018年10月にダカールが2022年ユース五輪の開催都市に決定した際に明らかにされた。青少年人口が多いセネガルは、ユース五輪を若者たちの社会参加と同国のスポーツ政策および青少年政策推進の起爆剤にしたいと考えている。また、サル大統領が2035年達成を目標に掲げた『セネガル新生計画(Plan Sénégal Emergent=PSE)』の包括的枠組みの一環で、青少年政策とスポーツ関連事業には積極的な投資が行われている背景もある。
なお、サル大統領は、2018年のFIFAワールドカップ・ロシア大会のグループステージでセネガルがポーランドに2‐1で勝利した試合をモスクワのスパルタク・スタジアムで観戦。試合後に国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長とミーティングを持ったことがきっかけで、新スタジアム整備計画を発案したという。
サル大統領は、FIFAや国際オリンピック委員会(IOC)の基準を満たした大型スポーツ施設が新設されれば、セネガルの青少年や同国におけるスポーツの存在意義にとって、計り知れない価値をもたらすと話した。
また、同氏は、セネガルが1992年以来開催していないアフリカネーションズカップの招致にも力を入れており、スポーツ省のマタール・バー大臣にセネガル・サッカー連盟(FSF)と協力して招致活動に従事するよう指示したと明らかにしたうえで、セネガルの通信社のAPSに対して次のように述べた。
「次の4年間でアフリカネーションズカップを開催できるよう、FSF と緊密に連携して招致活動に従事するようスポーツ相に指示を出しました。我らが『テランガのライオンたち(セネガル代表の愛称)』の新たなホームであるスタッド・デュ・セネガル、(ダカールの多目的スタジアムで、セネガル代表の現在の本拠地の)スタッド・レオポール・セダール・サンゴールの改修とアップグレード、そして他の地方のスタジアムのアップグレードにより、アフリカネーションズカップの開催を可能にするインフラが整うはずです。この機会を逃すつもりはありません。」
※金額はすべて2020年3月下旬で換算
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元記事 - WORK BEGINS ON STADE DU SÉNÉGAL
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