電子チケットシステムの導入を目指すイングランド、バークシャー州のアスコット競馬場は、2020年6月16~20日に開催されたイギリス王室主催の伝統レース大会『ロイヤル・アスコット』でファン向けのデジタルプロモーションを展開した。
250年以上の歴史を誇るロイヤル・アスコットが無観客で開催されたのは史上初めてのことだが、アスコット競馬場はレースを楽しみにしていたファンのために『ゴールデン・チケット(Golden Ticket)』プロモーションを実施。
ゴールデン・チケットはアスコット競馬場の公式アプリ『Ascot App』と連携したプロモーションで、アプリをダウンロードした利用者にはプロモーション抽選参加チケットが配布された。ロイヤル・アスコット開催期間中に抽選が行われ、当選するとアプリ内の参加チケットが金色に替わり、ポルシェの高級車の乗車体験に招待されるというものだ。
アスコット競馬場のジョージ・ヴォーン技術部長は、今回のプロモーションには紙の馬券を撤廃し、電子馬券への関心を喚起する狙いがあったとし、次のように話した。
「ゴールデン・チケットの主な目的は、(初めて無観客で開催されたロイヤル・アスコットをリモート鑑賞できる企画の)『ロイヤル・アスコット・アット・ホーム(Royal Ascot At Home)』の一環で、電子チケット技術を通常とは異なるかたちで活用してみることでした。アスコット競馬場のすべてのお客様に電子馬券についてご案内すると同時に、私たちの公式アプリをコミュニケーションツールとしてご紹介する絶好の機会となるからです。
ゴールデン・チケットについて通知するため、私たちのデータベースに登録されているお客様に連絡したところ、多くの方々がアプリをダウンロードしてくださいました。
ここ2年間、アスコット競馬場では、施設内のサイネージから決済システムまで、ありとあらゆる部分におけるテクノロジーアップグレードに取り組んできており、その一環としてデジタルNFC(近距離無線通信)チケッティング技術の普及にも注力してきました」
ゴールデン・チケットは、モバイルウォレット開発会社のプロントCX(Pronto CX)社がApple WalletとGoogle Payを介してアプリ利用者に提供。同社は抽選参加チケットの開発と抽選の実施も担当した。
2020年度のロイヤル・アスコットは無観客開催されたが、アスコット競馬場は動画コンテンツやダウンロード素材、各種キャンペーン、子供用アクティビティパックなどが満載のリモート参加型イベントハブの『ロイヤル・アスコット・アット・ホーム』を開設しており、ヴォーン氏は、ゴールデン・チケットは『ロイヤル・アスコット・アット・ホーム』で展開された幅広い顧客エンゲージメント戦略においても有用だったと評価し、次のように話した。
「ゴールデン・チケットは、まさに私たちの顧客にとって意味のあるタッチポイントになりました。豪華な賞品が当たる抽選やロイヤル・アスコットに関連するキャンペーンに参加するだけでなく、2020年度ロイヤル・アスコット記念チケットまでもらえますが、その一方で申請用紙に記入するような面倒臭さは一切ありません。
このプロモーションは、イベントが中止または無観客でのみ開催可能な現在の状況で、ファンにとって魅力的なエンゲージメント方法を模索しているすべての大型集客施設やスポーツチームにとっても有効な策だと思います」
プロントCXのコンラド・カプリン共同創業者は、スポーツイベント業界全体がゴールデン・チケットに注目しているとし、次のように話した。
「他の大型集客施設と『ロイヤル・アスコット・アット・ホーム』のコンセプトについて協議したところ、多くのクライアントが好意的な反応を示しました。自宅からリモート参加するファンにイベント体験を提供するだけでなく、コロナ禍の影響を受けて激減しているスポンサー企業の参入を促す機会も提供するためです。
適切なユースケース、推定表示回数、顧客ベースの規模によっては、今後はデジタル著作権で大きな収益を手にする施設やスポーツクラブが現れる可能性も高くなるでしょう」
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元記事 - ASCOT PUSHES DIGITAL FUTURE THROUGH GOLDEN TICKET PROMOTION
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