アメリカの保険大手のアメリカン・ファミリー・インシュアランス(American Family Insurance=AmFam)社は、野球の北米最高峰、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)のミルウォーキー・ブルワーズの本拠地『ミラー・パーク』の名称が、2021シーズンより『アメリカン・ファミリー・フィールド』になることを発表した。
ミラー・パークは、開場した2001年から20年間にわたり現在の名称で親しまれてきたが、AmFamは2019年1月、同社がミラー・パークのネーミングライツ(命名権)パートナーとして15年契約を結び、2021年1月1日から同ボールパークの名称が変更することを発表していた。
AmFamはウィスコンシン州の保険大手で、ブルワーズがミラー・パークに移転した2001年から同球団のスポンサーを続けており、発表の中で同社は、来年以降の新名称は球団で協議して決めたものだとした。新たなボールパークロゴやブランドデザインは2020年末までに発表される。
AmFamによると、アメリカン・ファミリー・フィールドという名称は、同社がブルワーズファンや球団、そしてAmFamブランドや他のスポーツ施設を分析した市場調査から得た学びが反映しているという。
AmFamのマーケティング担当バイスプレジデントのシェリーナ・スミス氏は、新名称について次のように話した。
「新名称は短くてシンプルです。『アメリカン・ファミリー』というフレーズは弊社のブランドを表現しつつ、ファンにとってボールパークで最も大事にしているもの、つまり家族向けの雰囲気という価値を反映しています」
今回のスポンサーシップ契約には、メアリーベール・ボールパークなど、アリゾナ州メアリーベールにあるブルワーズの春季トレーニング施設の命名権も含まれる。同施設は昨年大幅改修を終えており、来年からは名称がアメリカン・ファミリー・フィールズ・オブ・フェニックスになる。
ミラー・パークの現在の名称は、2001~2020年の20年契約でネーミングライツを購入したビール醸造会社のミラー=クアーズ(MillerCoors)社が命名したもので、契約額は20年間で合計4000万米ドル(約44億1700万円)だった。実際に契約が締結されたのは、ボールパーク完成前の1996年のことで、この先行投資が球団がミルウォーキーに残る決め手となったといわれている。
なお、AmFamが手に入れたネーミングライツの契約期間は15年だが、ブルワーズと同ボールパークのリース契約は現行では2030年シーズン閉幕までとなっているため、ネーミングライツ契約の最後の5年間は、ブルワーズによるリース契約の延長が前提となると考えられている。
MLBでは、昨夏に金融サービス大手のサントラスト・バンクス(SunTrust Bank)社とBB&T社が合併したことを受け、2020年1月にアトランタ・ブレーブスの本拠地『サントラスト・パーク』の名称が『トゥルーイスト・パーク』へと変更されたばかりだ。
※金額はすべて2020年2月下旬で換算
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元記事 - MILLER PARK TO BECOME AMERICAN FAMILY FIELD
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