バスケットボールの北米最高峰リーグ、NBAのヒューストン・ロケッツの本拠地『トヨタセンター』は、NPO団体のカルチャーシティ(KultureCity)と提携し、施設のセンサリー対応化を実施した。
自閉症や認知症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの症状に苦しむ人は、NBAの試合やコンサートなど、多くの刺激や騒音を発するイベントで感覚過敏になったり、感覚統合ができない状態になることがある。
トヨタセンターの従業員はセンサリー認定を取得するにあたり、感覚過敏などの症状で悩む来場客を認識し、適切に対処できるようカルチャーシティの研修を受けた。
その他、同アリーナでは感覚過敏などの症状で苦しむ来場客に、ノイズキャンセリング・ヘッドフォン、手持ち無沙汰やストレスを解消するおもちゃ、言語キューカード、ウェイトひざ掛けなどが入ったセンサリーバッグを提供している。
また、来場客はカルチャーシティの無料アプリをダウンロードすることで、アリーナ内のセンサリー施設の場所や、アクセス可能な場所について事前に学習できる。イベント当日がどのような体験になるかを説明する『ソーシャル・ストーリー』も同様にアプリで提供されている。
トヨタセンターのシニア・バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャーのダグ・ホール氏は、同アリーナがセンサリー認定施設になったことについて次のように話した。
「私たちは、当アリーナに来場される全てのお客様に世界トップクラスの体験を提供することが重要だと考えており、常にファン体験を向上する方法を模索しています。この新たな事業により、感覚過敏などの症状に悩むお客様たちに喜んでいただければ嬉しいかぎりです」
また、カルチャーシティのジュリアン・マハ共同創業者は、トヨタセンターとの協働について次のように話した。
「感覚過敏などの症状に悩み、これまでアリーナでのイベントに参加できなかった方々が、家族や大事な人たちと一緒にトヨタセンターでスポーツ観戦ができるようになることは、まさに地域コミュニティを繋げる事業といえるでしょう。
私たちのライフスタイルは、地域コミュニティによって形成されています。トヨタセンターが、障害の有無にかかわらず、地域コミュニティの誰もが来場できる施設になったことは本当に素晴らしいことです」
カルチャーシティはこれまでに、ファイサーブ・フォーラム(ミルウォーキー)、キャピタル・ワン・アリーナ(ワシントンD.C.)、U.S. バンク・スタジアム(ミネアポリス)といったアリーナやスタジアムとパートナーシップ契約を結んでいる。
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元記事 - TOYOTA CENTER BECOMES SENSORY INCLUSIVE WITH KULTURECITY
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