豪サンシャイン・コースト・スタジアムの改修計画が明らかに
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サンシャイン・コースト・スタジアムの現在の姿
サンシャイン・コースト・スタジアムの現在の姿 (画像:ShadforthsConstructions)

オーストラリア北部クイーンズランド州のサンシャイン・コースト市議会は、市内最大の多目的施設であるサンシャイン・コースト・スタジアムの収容人数を増やす改修計画を承認した。現在、同スタジアムの座席数はメインスタンドの1,046席だけで、それ以外は傾斜のついた芝生観戦エリアしかないが、改修後は2棟のスタンドに11,618席が設置される。

改修の第1段階ではまず、現在唯一座席が設置されているメインスタンド(西スタンド)の座席数を3,533席に増やし、対面の芝生観戦エリアには新たに東スタンド(8,085席)を整備する。収容人数約5,000人の芝生観戦エリアを含めたスタジアム全体の収容人数は、現在の12,000人から16,618人に増える。総工費は6,800万豪ドル(約51.5億円)を予定している。

また、市議会は今回の改修事業承認において、クイーンズランド州政府やオーストラリア連邦政府などからも資金援助を受けられる条件の下、1,700万豪ドル(約12.9億円)の支出についても承認した。サンシャイン・コーストのマーク・ジャミソン市長は、今後は州や連邦政府に資金援助を要請すべく協議を始めていくとしたうえで、次のように話した。

「改修の第1段階で増設される座席数は10,572席で、座席単価は6,400豪ドル(約48.5万円)/席となり、これは国内外で整備されている多くの最新スタジアムの座席単価が10,000豪ドル(約75.8万円)超/席であることを考えると、非常にリーズナブルだといえるでしょう。資金調達の目途がつけば、改修工事は2021年10月には着工します。工期は15か月を予定しています。

また、設計において私たちが重視した点としては、来場客にとって快適な観戦体験の創出、運営効率の向上、そしてナショナル・ラグビー・リーグ(13人制リーグ式ラグビー=NRL)、Aリーグ(サッカー)、ラグビー・ユニオン(15人制ラグビー)、音楽コンサートのようライブエンターテイメントの興行主といったスタジアムの主要利用者の皆様の開催要件を満たすことが挙げられます。さらに、成長を続けるサンシャイン・コースト地域の住民の皆様のニーズに応える施設であることを、最も重要なコンセプトとして掲げました」

サンシャインコースト・スタジアムの改修後のイメージ
サンシャインコースト・スタジアムの改修後のイメージ (画像:SunshineCoastCouncil)

西スタンドの拡張では、座席の増設以外にも、飲食売店や公衆トイレなどへのアクセス経路も改善され、冷水・温水プールといったウォームアップやクールダウン専用エリアなどの選手・チーム用設備も整備される。

なお、市議会が今回改修デザインを委託した建築設計事務所は、将来的にゴール裏の芝生観戦エリアにも座席を設置したスタンドを整備し、座席数を23,400席規模に増加する『サンシャイン・コースト・スタジアムの最終形態』についてもデザイン案を提示したが、市議会は最終段階の工費については未定だとしている。

ジャミソン市長は、サンシャイン・コーストは全国規模のスポーツやエンターテインメントのイベントを開催するなど、オーストラリアの地方都市としては大きく成長している一方で、これまでは大規模イベントにふさわしい収容人数や機能性を備え、地域経済の発展や今後の成長を実現するうえで必要不可欠となるスタジアムが不足していたとしている。

西側メインスタンドの改修後のイメージ
西側メインスタンドの改修後のイメージ (画像:SunshineCoastCouncil)

サンシャイン・コースト市議会はクイーンズランド州観光・イベント公社の支援により、NRLのサウスシドニー・ラビトーズと公式戦開催契約を締結しており、2019・2020・2021年に毎年1試合ずつラビトーズのNRL公式戦がサンシャイン・コースト・スタジアムで開催されるほか、2020年6月に同スタ ジアムで開催される女子のNRLステート・オブ・オリジン(State of Origin=クイーンズランド州代表とニューサウスウェールズ州代表による州対抗戦)の誘致においても州との協力で成果を上げている。

また、市議会は同じくNRLのクロヌラ・サザーランド・シャークスとの契約も締結しているため、2020および2021年は同チームのNRL公式戦がサンシャイン・コースト・スタジアムで開催される。

ジャミソン市長は、地域の成長と大型イベント会場の意義について次のように話した。

「市としては、サンシャイン・コーストが大規模イベント開催都市としてのポテンシャルを最大限発揮し、健康で賢く、創造性豊かな、オーストラリアで最も持続可能な地方都市になるというビジョンを実現したいと考えています。そのためには、目標達成に必要不可欠な施設や環境の整備が非常に重要になってきます」

サンシャイン・コーストの計画発表を受け、NRLのトッド・グリーンバーグCEOはスタジアム改修を歓迎。サウスシドニー・ラビトーズのブレイク・ソリーCEOも、シドニーや他の地方都市でスタジアム整備事業が活発になっていることから、サンシャイン・コースト・スタジアムがNRL水準の会場に改修されることが重要だったとしつつ、次のように話した。

「特に座席やスポンサー用のホスピタリティエリアなどを増設することで、イベントを開催するたびに市議会または興行主が得られる収益が増加することは大事です。改修により、サンシャイン・コーストは常にNRL公式戦の開催都市の有力候補として認識されるようになります」

座席の増設で収容人数も大幅アップの予定
座席の増設で収容人数も大幅アップの予定(画像:SunshineCoastCouncil)

※金額はすべて2020年1月中旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - EXPANSION PLAN REVEALED FOR SUNSHINE COAST STADIUM

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