アメリカンフットボールの全米最高峰、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のマイアミ・ドルフィンズは、2020年2月に優勝決定戦『スーパー・ボウル』を開催する本拠地ハードロック・スタジアムで、使い捨てプラスチックの廃止に向けた取り組みを開始すると発表した。
ドルフィンズとハードロック・スタジアムのトム・ガーフィンケル副会長兼最高経営責任者(CEO)は、人気ドキュメンタリーテレビ番組の『60 Minutes』の海洋プラスチック汚染特集を鑑賞後、8月に内部委員会を設置。使い捨てプラスチック廃止の実現可能性と、ドルフィンズがどのようにリサイクル事業を展開できるか調査を命じた。
その後、ガーフィンケル氏は、ハードロック・スタジアムでの使い捨てプラスチック使用率を段階的に削減していき、2020年までに99.4%減を実現すると発表した。また、2020年2月2日のスーパー・ボウルでもプラスチック削減事業を実施する。
ガーフィンケル氏は、Forbes誌のインタビューに対して次のように話した。
「もし、私たちがハードロック・スタジアムで前例を作ることができれば、社会に大きなインパクトを与えることができます。幸運なことに、私はチームとスタジアムを経営する立場におり、会社の陣頭指揮を執る責任を有しています。そして、私の上司でチームのオーナーのスティーブン・ロス会長は、気候変動や環境問題の解決に情熱を持って取り組んでいます」
ガーフィンケル氏によると、ハードロック・スタジアムでは、毎年およそ67万8,000本のプラスチックボトルと52万5,000個のプラスチックカップが使用されている。
また、2019年12月22日のシンシナティ・ベンガルズ戦では、ハードロック・スタジアムでボール・コーポレーション(Ball Corporation)社のエコアルミカップ(600ml)の導入が実施された。ドルフィンズによると、ハードロック・スタジアムはエコアルミカップを導入した最初のNFLスタジアムになったという。Forbes紙は、リユース可能なウォーターボトルがスタジアム職員に支給されたことについても言及している。
現在、ハードロック・スタジアムで来場客が購入可能なプラスチック商品は、お土産にもなるソーダカップとアイスクリームのヘルメット型容器の2点だけだという。
ハードロック・スタジアムのF&B(飲食)パートナー、センタープレート(Centerplate)社のケビン・ミッチェル氏は次のように話した。
「顧客やゲストのお客様の課題を解決するお手伝いをさせていただく場合、弊社では常に最先端の革新的なソリューションを提供するよう心掛けています。使い捨てプラスチックの削減は、まさに革新的かつ現実的なソリューションで、環境保護に貢献するものです」
ハードロック・スタジアムは基本的にドルフィンズのホームスタジアムではあるものの、音楽コンサートやテニスのマイアミ・オープンの会場としても使用されている。将来的には、同スタジアムの隣でフォーミュラ1(F1)のレースを開催する計画もあるが、2019年10月にマイアミ・デイド郡政委員会はこの案を否決した。
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元記事 - HARD ROCK STADIUM TO PHASE OUT SINGLE-USE PLASTICS
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