イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のマンチェスター・シティFCは、本拠地エティハド・スタジアムの北東側コーナー部分にセンサリールームを開設した。センサリールームは、自閉症などの発達障害による感覚過敏が理由で、一般席では観戦ができない子どもたちや家族を対象にした観戦施設だ。
エティハド・スタジアムのセンサリールームからは、ピッチの全景を眺めることができ、また、防音設備により、静かで安全な観戦環境が確保されている。なお、スタジアム内の観戦スタンドで観戦してみたい利用客は、付近に用意されている通常の観客席で観戦することも可能だ。
シーズン中のマッチデーに使用されているほか、ノンマッチデーでも同クラブの地域コミュニティ事業部である『シティ・イン・ザ・コミュニティ(City in the Community)』の活動でも利用される。
シティは、2019-20シーズンのホーム戦の最初の4試合を対象に、試験導入への参加を希望する家族連れのサポーターを募集。試合開始前、試合中、そして試合終了後にクラブの担当チームが利用者たちの話を聞き、センサリールームが利用者のニーズを十分に満たしているか確認した。
クラブによると、試験導入時の利用者の感想が「非常にポジティブ」だったこともあり、2019年10月26日に開催されたアストン・ビラ戦で、センサリールームを正式にオープンした。
マンチェスター・シティFCのダニー・ウィルソン運営部長は、センサリールーム開設について次のように話した。
「数回の試験導入を経て、エティハド・スタジアムで正式にセンサリールームをオープンできたことを嬉しく思っています。ポジティブな感想をいただいたことで、通常のスタジアム観戦方法における騒音や混雑などで感覚過敏に苦しむお客様でも、センサリールームでは快適に観戦していただけるということを再認識できました。
私たちは、サッカーはすべての方に楽しんでいただけるインクルーシブスポーツであると考えており、今回のセンサリールーム開設はクラブにとっても大きなステップとなりました。今後は、これまではスタジアムでの観戦が難しかったためにご来場いただけなかったお客様にも、センサリールームの開設がきっかけでご来場を検討いただければ幸いです。
クラブとしては、センサリールームをご利用されるお客様が、スタンドのお客様と同じようにスタジアムでのマッチデー体験をお楽しみいただけるよう、最初から最後までお手伝いさせていただきますので、安心してお問い合わせください」
現在、複数のプレミアリーグクラブが本拠地スタジアムにセンサリールームを設置しており、2019年9月にはウルヴァーハンプトン・ワンダラーズが同様の施設を新たに開設したばかりだ。
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元記事 - CITY'S ETIHAD STADIUM ADDS SENSORY ROOM
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