北米のプロアイスホッケーリーグ(NHL)のフィラデルフィア・フライヤーズとプロバスケットボールリーグ(NBA)のフィラデルフィア76ersの本拠地で、現在2億6500万米ドル(約284億3700万円)をかけた大改修を行なっているウェルズ・ファーゴ・センターは、新たなホスピタリティエリアの「ニュー・シティ・テラス(New City Terrace)」の概要について発表した。
ニュー・シティ・テラスは、ウェルズ・ファーゴ・センターの最上階の姿を大きく変える施設で、同アリーナが「従来のアリーナ体験の常識を覆すゲームチェンジャー」として大きな期待を寄せている。
新施設は「PlaySugarHouse.comスポーツラウンジ(PlaySugarHouse.com Sports Lounge)」とクラブラウンジの「アセンブリー・ルーム(Assembly Room)」などによって構成され、25米ドル(約2,682円)で販売されているフライヤーズの立見席券で入場できる。なお、アセンブリー・ルームは、フィラデルフィアでアメリカの独立宣言が発表された1776年にちなんだ「76年の精神(Spirit of '76)」をテーマとしてデザインされている。
フライヤーズの各試合では、アセンブリー・ルームに入場可能な立見席券が750枚以上発行される予定だが、NBAの76ers の試合や他のイベント開催時もアセンブリー・ルームは利用できる。アセン ブリー・ルームはウェルズ・ファーゴ・センターの長辺と同じ長さで設置され、その総面積は約2,136㎡におよぶ。
同アリーナの最上階にはこれまで、複数のプライベートスイートルームがあったが、今回の改修により、最上階の半分ほどのスペースがアセンブリー・ルームに割かれることになった。アセンブリー・ルームには食事スペースが2ヶ所、バー2ヶ所、暖炉スペース4ヶ所、試合を中継するTVモニター数ヶ所、様々な用途で利用できるダイニングスペース数ヶ所が設置されるほか、フィラデルフィアの歴史上の偉人たちを描いた絵画や美術品が展示され、インタラクティブ壁画も設置される。
フィラデルフィア・フライヤーズとウェルズ・ファーゴ・センターのヴァレリー・カミーロ事業運営担当プレジデントは、ニュー・シティ・テラスについて次のように話した。
「ニュー・シティ・テラスは、今回の大改修で私たちが一番クリエイティブにアプローチできる場所として認識しており、お客様が、その空間を体験するためだけにチケットを購入してくださるような空間創りに専念しました。
最近は、若いスポーツファンのお客様が、チケットの高騰化によって試合会場に行けなくなっているというデータを目にする機会が増えました。そこで、まず、リーズナブルな価格設定のチケット商品を開発することにしました。安価なチケットを提案することは誰でもできますが、私たちはもう一段上を目指して、手が届く価格設定で最上級の体験を提供するということを成し遂げたかったのです。」
最上階のニュー・シティ・テラスで唯一の固定観客席は、「レボリューショナリー・ロウ(Revolutionary Row)と呼ばれるシーズンパス保有者専用席で、配列が1列だけなので、すべての試合を最前列で観戦できるのが醍醐味だ。また、高級ラウンジスイートの「リバティ・ロフト(Liberty Loft)」では、上質な飲食オプションを堪能できるなど、来場客のニーズやチケット価格に応じたバラエティに富んだホスピタリティ施設が用意される。
また、フライヤーズが2019年9月上旬にシュガーハウス・カジノ(SugarHouse Casino)およびPlaySugarHouse.comと複数年にわたるパートナーシップ契約を締結したことを受け、ウェルズ・ファーゴ・センターにもSugarHouseブランドのスポーツベッティングスペースが開設する。10月9日のフライヤーズのシーズン開幕戦から、来場客は試合観戦の傍ら、モバイル端末で賭けに興じることができるようになる。
※金額はすべて2019年9月下旬で換算
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元記事 - WELLS FARGO CENTER UNVEILS NEW CITY TERRACE AS RENOVATION WORK CONTINUES
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