デイビッド・ベッカム氏が共同所有し、2020年から北米メジャーリーグ・サッカー(MLS)に参入するクラブ・インテルナシオナル・デ・フットボル・マイアミ(インテル・マイアミ)の新スタジアム整備用地が、汚染濃度の高さを理由に閉鎖された。
インテル・マイアミは2020年シーズンからMLSに参入することが決まっており、新スタジアムが完成するまでの最初の2シーズンはマイアミ北部、フォートローダーデール市のロックハート・スタジアムを一時的な本拠地として利用することになっている。今回、新スタジアムを含むマイアミ・フリーダム・パークが整備される予定のメルリース・カントリークラブ・ゴルフコースで環境調査が実施され、その結果、当初想定されていた以上に深刻な土壌汚染が存在することが判明した。
クラブは2021年までに新スタジアムへ移転することを希望していたが、環境調査会社のEE&G社の調査結果によると、メルリース・カントリークラブからは許容濃度の2倍のヒ素が検出されたほか、土壌表層のサンプルからは、「物理的危険」をもたらす可能性のある瓦礫や破片も見つかっている。
また、メルリース・カントリークラブ付近で数十年前に閉鎖された市営焼却炉から流れ出たとされるバリウムと鉛についても、法定許容値を超えていることが確認されている。マイアミ市のエミリオ・ゴンザレス部長は、用地の閉鎖について次のように説明した。
「マイアミ市は2019年8月20日を以ち、別途通知があるまでの期間、メルリース・カントリークラブ・ゴルフコースを閉鎖することを決定いたしました。
閉鎖の目的は、同ゴルフコースで実施された環境調査の結果について、外部専門家に精査を依頼するためであり、分析結果次第では同ゴルフコースを再オープンする可能性もあります」
EE&Gは、インテル・マイアミにおけるベッカム氏のビジネスパートナーのあるホルヘ・マス氏とホセ・マス氏に委託された調査会社で、調査資金もマス氏が負担した。
ただ、表立ってマイアミ・フリーダム・パーク計画に反対しているマイアミ市のマノロ・レジェス行政長官は、同社の調査報告を懐疑的に捉えており、今回の調査で採用された試験方法が、メルリース・カントリークラブを閉鎖するほどの汚染濃度を正確に表しているものなのか疑問を呈した。レジェス長官は再調査を要求しつつ、マイアミ・ヘラルド紙に対して次のように話した。
「汚染濃度が高くなり、状況が悪化しているというのが本当のことなのか私にはわかりません。私が知りたいのは、今回の調査がメルリース・カントリークラブの評価額を下げるために実施されたのかどうかということです。地価が下がれば、当然クラブは賃料を下げろと言えますからね」
このレジェス長官のコメントに対し、マイアミ・フリーダム・パークのプロジェクトチームは次のように反論した。
「我々は、メルリース・カントリークラブ・ゴルフコースの正当な環境調査を実施し、その調査結果を皆様と共有しただけです」
市の広報官はCBS4Newsに対し、市としては新たな情報を確認でき次第、メルリース・カントリークラブの閉鎖を解除する意向で、数日後には再オープンしたいと考えていると話した。
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元記事 - INTER MIAMI STADIUM SITE CLOSED AMID POLLUTION CONCERNS
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