イングランドのサッカー、プレミアリーグ(1部)のレスター・シティFCは、2019-20シーズン中に本拠地「キングパワー・スタジアム」のコンコースを完全キャッシュレス化すると発表した。
キングパワー・スタジアムではすでに2018-19シーズン中に、サービスの迅速化を目指した段階的なキャッシュレス化が始まっており、2019年5月のシーズン閉幕までに一般席エリアの売店のキャッシュレス化率が80%以上に達していたが、8月のシーズン開幕戦では、スタジアム内の全コンコースの売店でキャッシュレス決済が利用可能となった。
今後、来場客が飲食商品を購入する場合、ICチップや暗証番号機能の付いたデビットカードやクレジットカードのみが決済方法となるが、30ポンド(約4,000円)に満たない合計額の購入に対しては、モバイル決済や非接触型(コンタクトレス)決済も利用できる。
レスターは、スタジアムのキャッシュレス化は、試合前やハーフタイムの売店の待ち時間を短縮し、スタジアムにおけるサービスやマッチデー体験の全体的な向上を図るためのものだと説明している。また、クラブは、2018-19シーズンのキャッシュレス化推進により、売店での平均待ち時間は大幅に短縮し、それに伴い警備などのセキュリティも向上したと話している。
コンコース内での完全キャッシュレス化が進むキングパワー・スタジアムだが、現時点ではファミリー・スタンドの売店「フィルバーツ・トリーツ」やグッズ販売のフォクシーズ・ファンストア、チケット販売所、そしてホスピタリティエリアでは、現金での支払いも継続して受け付けている。
本拠地スタジアムのキャッシュレス化は、欧米の多くのスポーツクラブが実施しており、7月にはオーストリアのサッカー、ブンデスリーガ(1部)のレッドブル・ザルツブルクが金融サービス大手のマスターカードとの提携事業の一環で、本拠地のレッドブル・アレーナの完全キャッシュレス化を実施した。
また、アメリカのメジャーリーグ・ベースボール(MLB)のシアトル・マリナーズも本拠地球場「Tモバイル・パーク」のキャッシュレス化の実証実験に踏み切っており、3月にはアトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムがアメフト・プロリーグ(NFL)とメジャーリーグ・サッカー(MLS)の試合会場としては初となる完全キャッシュレス化を実現している。
※金額はすべて2019年9月下旬で換算
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元記事 - KING POWER STADIUM GOES CASHLESS
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