通信大手のボーダフォン(Vodafone)社は、ドイツのサッカー、ブンデスリーガ(1部)と2.ブンデスリーガ(2部)を運営するドイツサッカーリーグ機構(DFL)とパートナーシップ契約を締結した。契約期間は2年間で、ボーダフォンは上位2リーグに所属するクラブのスタジアムに第5世代移動通信システム(5G)を駆使した通信サービスを提供する。
ボーダフォンは事業の第一弾として、まず2019年、秋にブンデスリーガのVfLヴォルフスブルクの本拠地「フォルクスワーゲン・アレーナ」(収容人数30,000人)に5G通信システムを導入する。同社の5Gシステムの拡充により、モバイル端末での電波受信効率は60%増の向上が見込まれている。
また、パートナーシップの一環として、DFLとボーダフォンが新たにリアルタイムアプリを開発することも発表された。このリアルタイムアプリは、モバイル端末上の拡張現実(AR)を通じて試合開始前、試合中、試合終了後に試合データや統計情報をスタジアム内の観客に提供する。
ボーダフォン・ドイツ(Vodafone Germany)社のハンネス・アメツライターCEOは、DFLとのパートナーシップについて次のように話した。
「サッカーは感情に働きかける競技です。そして、試合のデータや分析は、ファンやサポーターにとって重要な存在になりつつあります。ただ、これまで試合のデータは、TV観戦後の視聴者にしか提供されていませんでした。
今回のパートナーシップでは、スタジアム観戦の素晴らしさとTV観戦でのみ得ることができたデータ分析や統計情報のメリットを両方とも手に入れる狙いがあります。ボーダフォンの持つ通信技術を駆使し、ブンデスリーガのスタジアムで5G通信サービスを提供することで、スタジアムのスタンド観戦するファンや サポーターの皆様に試合データや統計情報をリアルタイムで提供し、さらにスタジアム内のネットワーク容量を大幅に増やすこともできるのです。」
2018年シーズン、ブンデスリーガの平均観客動員数は43,000人で、多くの観客がボーダフォンのネットワークを介して約500GBのデータを利用した。これは前年比50%増だった。
DFLのクリスチャン・サイフェルトCEOは、ボーダフォンとのパートナーシップについて次のように話した。
「テクノロジーは、それを応用する舞台や機会が生まれてこそ価値あるものとなります。DFLはイノベーションを牽引するリーダーとして、スタジアムやTVの前で観戦する皆様に新たな可能性を提示するため、スポーツやメディアに関する革新テクノロジーの進化を常に後押ししています。
今回は5Gとリアルタイム情報の提供でサッカー観戦を進化させます。また、強固な5Gインフラを構築することで、クラブのパートナー企業の皆様や他のクラブの皆様にも理想的な通信環境を提供できるのです」
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元記事 - BUNDESLIGA TO INSTALL 5G ACROSS STADIA
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