中古のEVバッテリーから生まれた蓄電池システム、欧州のスタジアムが導入に意欲
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日産リーフの中古バッテリーを再利用した蓄電システム
日産リーフの中古バッテリーを再利用した蓄電システム (画像:Nissan)

アメリカの総合産業用機器メーカー大手のイートン(Eaton)社が、スポーツ施設に電力を供給する蓄電池システムに、中古のEVカーバッテリーを再利用する事業を展開している。欧州の複数のスタジアムが導入を検討しているという。

ニューヨーク証券取引所の上場企業で、油圧機器やトラックのトランスミッションなどの産業用製品を製造するイートンは、日産自動車の電気自動車(EV)の大容量バッテリーを使ってビルなどの建物に電気を供給する事業も展開している。

同社では、日産の主力EVである「LEAF(リーフ)」のバッテリーセルから「xStorage(xストレージ)」という蓄電池システムを製造し、工業用建物や住宅マンションなどに電力を提供している。

イートンはすでにオランダのサッカー、エールディヴィジ(1部)の強豪AFCアヤックスの本拠地「ヨハン・クライフ・アレナ」に、「セカンドライフ・バッテリー」というコンセプトの蓄電システムを導入している。また、ノルウェーのオスロ市内の陸上競技場「ビスレット・スタディオン」にも電力ユニットを設置したばかりだ。

アムステルダムのヨハン・クライフ・アレナ
アムステルダムのヨハン・クライフ・アレナ (画像:Johan Cruijff ArenA)
オスロのビスレット・スタディオン
オスロのビスレット・スタディオン(画像:Kjetil Ree)

イートンのシニア・バイスプレジデント、クレイグ・マクドネル氏は、ビスレット・スタディオンでの設置式でロイターのインタビューに対し、次のように話した。

「(蓄電システムの設置については)特に有名どころのサッカースタジアムが興味を示しており、現在は5、6ヶ所のスタジアムと協議しているところです」

世界規模でEV需要が高まる中、使用済みカーバッテリーの再利用は懸念になりつつある。ジェイトー・ダイナミックス(JATO Dynamics)社の調査によると、2018年販売された8,600万台の車のうち、1.5%が電気自動車だった。

イートンは、蓄電システムの市場規模が2022年までに最大で20倍まで成長し、その潜在的な市場価値も欧州、中東、アフリカを中心に18億ポンド(約2,430億円)になると予測している。

※金額はすべて2019年7月下旬で換算

Copyright: Xperiology/TheStadiumBusiness.com - reproduced with permission.
元記事 - EUROPEAN STADIUMS TO BE POWERED BY OLD CAR BATTERIES

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